我が家の地域ではコロナ禍をきっかけに、地区の体育祭がなくなりました。かつてはほとんどが農家だった当地区ですが、現在は外で働く人が圧倒的に多くなり、女性も例外ではありません。日曜や祝日に体育祭を行っても、参加できない人の方が多いくらいでしょう。
そんな状況に役員をやっている人同士のトラブルが重なり、体育祭は廃止になりました。まあ、時代の流れだし、毎年体育祭の役員さんが参加をお願いしに来るのを断るのも面倒でした。私は体育祭の廃止については、黙って受け入れていたのです。
体育祭の代わりができていた
しかし、体育祭の代わりの行事が生まれたのを知ると、ちょっと…と思わずにはいられません。体育祭廃止の翌年から、体育祭を行っていたのと同じ時期にウォーキング大会なるものが開催されることになったのです。
体育祭には体育祭だけの役員がいましたが、ウォーキング大会にはいません。結局、夫たち自治会の本部役員(自治会長など)が準備から当日の運営までを担うことになります。
自治会の本部役員は先月は敬老会を開催したばかりです。
メンバーはみんな男性ですから、昼間は仕事をしています。少しでも負担を軽くしたいと思っているでしょう。たとえ仕事をしていなくても、自分の時間をどう使うかは自分で決める権利があります。自治会の仕事はいわばボランティア。自分に無理のない範囲で行うべきだと私は思います。
せっかく行事を削減して、役員の負担を軽くすることができたと思っても、新たな行事を作ってしまったのですから、さぞがっかりしたのではないでしょうか。
もう、自治会の役員もいっぱいいっぱい?
夫の話では敬老会の準備の際、役員同士で言い争い(夫が言うには怒鳴り合い)になったそうです。自治会の仕事が負担になるあまり、心の余裕がなくなっていたのかもしれません。
ウォーキング大会に参加するのはほとんどが高齢者です。高齢者のために楽しい行事を開催するのも意味あることだと思います。しかし、その準備をしなくてはならない自治会の本部役員もまた、決して若くはありません。
61歳の夫が最年少なのです。ご近所の高齢者の皆さんからしたら、61歳の夫はまだまだ若くて羨ましいわ~、と言われる存在ですが、実際は病気を抱えているし、いつも疲れたと文句を言っているおじさんです。
そしてその夫がいつも言っているのが、こんなことです。
俺たちが一生懸命に敬老会やらウォーキング大会やらをやったとして、俺たちが本当の高齢者になったときは誰にもなんにもしてもらえないんだぜ!俺たちの世代だけが損をしているんだ。
あまり損得勘定でものを言うべきではないですが、やはり疲れていると人間はろくなことができないし、言わないでも良いことを言ってしまいます。きっと夫たちは疲れているのでしょう。
今こそ、前向きにいろいろなことをやめるべき
本気で必要ない行事は削減できないものか、と思いますが、人間ってどうしても何かをやめるのには罪の意識を感じてしまうんですよね…何かを始めるのは前向きで素晴らしいと言われるのに、やめるのは後ろ向きとか、やる気がないとか言われてしまうことが多いです。
私は夫たちのためだけに、行事を削減したいと言っているわけではありません。今ここで必要ない行事を削減しておくことは、自治会を続ける上でも大切なことではないでしょうか。仕事の内容がシンプルでわかりやすいほど、「じゃあ、やってみます」と言ってくれる人が増えると思います。
夫たちを見ていると、今こそ未来のためにいろいろなことをやめる時期ではないかと思えて仕方がありません。
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