先日、私が夫に怒ったことがありました。夫がよく話に出している「かて飯」を作ったことが原因です。
私自身はかて飯を食べたことはありませんが、夫の祖母に大体の作り方を聞いていたこと、夫があまりにも懐かしそうに話すことが後押しとなって、作ってみようと思いました。
かて飯は白米を炊いた後に、甘辛く煮付けた具を混ぜる、混ぜご飯のことです。私が炊き込みご飯を作るたびに、祖母が「昔はよくかて飯を作ったんだよ」と話をしていましたが、それ以上の作り方はわからなかったので、まあ、自分なりに作ったのです。
待望のかて飯を食べた夫は
具は鶏肉、人参、ごぼう、椎茸を選び、白いご飯に混ぜるのだから、ちらし寿司を作るときよりは濃い目の味にしました。炊きあがったご飯に煮付けた具を混ぜ、煮汁も少々加えたのですが、味付けが少々薄いな、とは感じていました。
それを食べた途端に夫がべらべらと自説を繰り広げだしたのです。
まず、かて飯っていうのは、冷めているものなんだよ。こんな温かいのはかて飯じゃないよ。飯台に入れてよく冷ましてから具を入れなきゃ。具はもっとこう、甘辛く煮付けてさ。煮付けるってわかる?
私はわざわざ飯台を使っていませんでしたが、後はほとんど夫の言う通りに作りました。主婦を30年以上もやっていれば、それくらいのことは考えられます。
それでも、夫が満足できなかったのはひとえに私の味付けのせいでしょう。具を煮たときの味見ではちょうど良いと思いましたが、いざご飯に混ぜてみると味が薄すぎた…
しかし、ご飯に混ぜてしまった後では修正もできず、そのまま出したのですが、夫は何度も何度も自説を繰り返し、終いには返事をするのも嫌になってしまいました。
黙って聞いたいたら怒りが爆発
それでも夫の話は止まらず、私はとうとう大きな声で「ちゃんとあなたの言う通りに作ったんだけど、それでもそんなに言うなら、よほど不味いんだね。もう食べなくていいから!」と言ってしまったのです。
私はすごい剣幕だったのでしょう。夫は「なんで急にそんなに怒るんだよ…」と言ったきり、黙り込み、急いでかて飯をかきこんで、後は一言も口をききませんでした。そしてそうそうに寝室に退却。
まあ、私にも否があります。夫の記憶の中でかて飯はとても重要な食べ物でした。父と母を早く亡くした夫にとって、家族でかて飯を食べたことは忘れられない記憶となったに違いありません。
そんな食べ物を生半可な気持ちで作ってしまった私にも、明らかに否があると思うわけです。
私が怒るのはおかしい?
それを踏まえてもなお、夫の偉そうな講釈には腹が立ちます。だって夫はかて飯を作ったことはありませんから。
それなのに、自分の記憶の中の作り方をべらべらと解説するとは、今思い出してもイライラします。そんなに作り方に詳しいなら、ぜひ私に本当のかて飯を作って食べさせて欲しいものです。
これ、怒る私がおかしいでしょうか?あれから何日も経っているのに、夫はいまだにこんなことを言います。
ゆみこねこは何で腹を立てるかわからないからな~。気をつけないと。
私がなぜ怒ったのかわからないということは、いずれまた同じような諍いが起こる可能性がありますね。逆の立場なら、夫だって怒ると思いますが。例えば私が仕事のことに口出ししたらどう思うか、考えて欲しいです。
ちなみに娘たちは呆れ顔でした。次女などは「パパが静かでいいね」などと言う始末です。30年以上、夫婦をしてきてこんな感じ。う~ん、情けない…
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