昨日、新聞を読んでいた夫が「体得」という言葉を目にしました。夫は「えとく」なら知っているが、体得は知らないと言い出したのです。
そうして私に「えとく」はどんな字を書くんだと聞きます。「えとく」の「とく」は得と書くことはすぐに思い出せましたが、じゃあ「え」はどういう字だっただろうと考えてしまいました。
明らかに間違っている夫の持論
すると夫は「わかった。体得と書いてえとくと読むんだ」と言います。明らかにそれは違うと思いましたが、夫は「「得」は「え」とも読むでしょう?熟語として「得得」はおかしいから、別の字を当てたんだよ」と言い張るのです。
そうして偉そうに「疑うんなら調べてみろよ。絶対にそうだから」とまで言います。調べてみると全然違う。えとくは「会得」と書くのでした。「体得」は当然ですがたいとくと読みます。夫に調べたスマホの画面を見せても、最初は納得せず「ちゃんと調べたの?」という始末。
最後には「なんで「会」なんて、関係ない字を使うんだ」とまで言ったのです。夫には往々にしてこういうところがあり、私がそれは違うのではないかと言ったところで耳を貸しません。
そうしてすぐに「検索すればすぐにわかるだろ?調べてみろよ」と言います(こういう場合こそ、自分で調べるべきではないのか?)。
まあ、会得だろうと体得だろうと、大したことではないと言えばその通り。意味だってどちらも似たようなものです(技などを自分のものにすることを意味しており、体得の方がより強い意味合いのようです)。
私も気をつけたい
ただ、夫の本質がこういう些細なことがらに現れているのではないかと思うと、これは無視しても良いことなのか…と考えてしまいます。些細なことがらでもこうなのです。もっと大切な大きなことなら、夫は余計に人の言う事を聞こうとしないでしょう。
夫は昨日、自分の弟に対して「あいつは人の言う事をまったく聞かない。自分の世界だけで完結させようとしている」と激しい口調で言っていました。その言葉、それをそのまま夫に言ってやりたいと思った私は心が狭いのでしょうか。
まあ、言いましたよ。「これじゃあ、弟のことばかり言えないよ。自分だって、自分が一番正しいと思っているじゃない」と。夫は無言でしたが。
私も人のことばかり言えません。私も歳とともに自分が見て、感じたことだけが真実だと思うようになっているようです(つまり他の人は間違っていると思っている…)。気をつけないといけないです。
ちなみに夫と私は同じ学校の国文学科出身で、学年も一緒なので、言葉に関する基礎知識はほぼ同じだと思います。誰でも歳を取ると、思い込みでガチガチになっちゃうんでしょうかね?これからは言葉のことだけじゃなく、いろいろな面で気をつける必要がありますね。


にほんブログ村
にほんブログ村
コメント