夫は弟が入院して、初めて1人暮らしをしている部屋に入りました。弟が入院した病院は東京都新宿区にあり、住んでいる部屋も勤めている会社もすべて徒歩圏内にあります。都心のマンションはとても狭く感じたと夫は言っていました。
実家にいるときから物が多かった弟
夫によると、その狭い部屋に呆れるほど多くの物があったそうです。弟は実家で暮らしていた頃から、服でも靴でもコレクターのように数多く揃える性質があったように思います。
もともと几帳面な性格なので、数多い物をきちんと収納し手入れをしようとするのですが、数が多すぎて手が回らなくなり、結局は放置してしまうということを繰り返していました。
1人暮らしを始めるときは、それらの大量の物を置き去りにして弟は出ていってしまったのです。私たち夫婦は夫の実家の敷地内に家を建てましたが、結局実家は祖母が亡くなり、弟が出ていったために、劣化が進み取り壊しました。
そのときに、夫は弟が大量に残した者の始末をしました。高級そうな物が多かったので、服と靴をリサイクルショップに持ち込んだところ、かなりの値段で引き取ってくれました。
買い物が大切な意味を持っていた?
実家は昔の農家の家で、とても広かったので弟も好きなだけ物を買ったのだと思っていました。都心のマンションではいくらか自分で加減をするだろうと思いましたが、買い物は弟にとって何か大切な意味があったのでしょう。
スペースを気にして止められるものではなかったのです。夫は弟が精神的にも追い詰められ、ずっと病院に通っていたこととマンションに溢れている物は無関係ではないと感じたようです。
この問題を解決しないと、弟は心穏やかに暮らせないだろうと言っていました。もっと気楽に暮らせる方法がきっとあるのにとも言っていて、夫は悔しいんだろうな、と感じました。
今回夫が部屋に入って多少は片付けましたが、それはあくまでも一時しのぎです。身体が回復したとき弟が変わっていなければ、きっとまた同じことになるのがわかっているからです。
どんなに高級品でも残骸になる
たくさんの物は弟のいろいろな思いの残骸なのかもしれません。その残骸と一緒に暮らすというのはどんなものなのか、考えるだけでも嫌になってしまいます。
弟の住んでいるマンションは1つの部屋にキッチンが付いているそうですが、そうなると嫌でもたくさんの物が目に入る生活になります。弟は物に圧迫されて自分は小さくなって暮らしているのでしょうか。
私は気楽になった!
私は物がたくさんになればなるほど、力を持つようになると思います。その力で私たちを整理しろ、手入れをしろと圧迫してくるのです。私はずいぶん昔に自分には多くの物の管理はできないと諦めてしまいました。そして自分が管理できる分だけを持つようにしました。
諦めるのは後ろ向きな気もしますが、確かに気楽になったように思います。弟も退院して元気になったら、気楽に生きられるようになれば良いと思っています。
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