今から18年前、夫が職場でケガをして入院することになりました。その日の昼頃、突然夫から電話がかかってきたので、何の用かと思ったらこんなことを言ったのです。
突然で悪いんだけどさ~、俺ケガしちゃってさ、これから入院するらしいんだよ。
今から着替えとか持って病院に来てくれるかな?
運勢は良いはずだったが
慌てて言われるがままに、替えの下着やパジャマ代わりのジャージをカバンに詰めて病院に向かいましたが、その日の朝に見たテレビ番組の星占いの結果が目の前にちらついていました。
夫の星座・てんびん座はその日の運勢が最高、1位だったのです。普段星占いには私も夫もほとんど興味がありませんが、その日ばかりは皮肉なものだと笑いすら出てきました。
夫のケガは右足の親指の骨にヒビが入ったことと、同じく右足の小指の粉砕骨折でした。小指の骨はもう中で粉々になっているので、もしかすると壊死してしまうかもしれないと言われました。
当初様子を見るために2~3日と言われた入院でしたが、結局退院できたのは1カ月も経ってからだったのです。
考え方を変えるとこうなる
私は毎日病院に通い、帰りに病院そばのスーパーで買い物をするのが習慣になりました。そこで偶然親戚に会ったので、夫のことを初めて知らせたところ、こんなことを言われました。
星占いで1位だったから足の指だけで済んだのかも!
本当に運が悪かったら、足ごと持っていかれたかもしれないよ。
これを聞いて私はとても感心しました。考え方の違いで随分と幸福感に差が出るものだと実感しましたが、同時にこうも思ったのです。
本当に運が良かったら、そもそもケガをしないよね…
やはり、そんなに簡単に人の考え方は変わらないのでしょう。私は今では、あまりネガティブに考えずに生きていきたいと思っています。その方が幸せも呼び込めそうですが、今になって私には気が付いたことがあるのです。
幸せはあったのに、気付かなかった?
今考えると夫はその頃、酒とパチンコばかりに夢中になっていて、あまり家庭を顧みていないように私には思えました。私は夫に不満がなかったと言えば嘘になります。
そんな夫でしたが、医療保険にはきちんと入っていてくれました。保険料が高いと途中で解約してしまう人も多いそうですが、夫は決してそれをしませんでした。
結果として夫が働けず、かつ入院費が必要になっても我が家はまったく困らなかったのです。それに気が付いたときには(先日夫の弟が入院したときに気が付きました)、夫のことを見直しましたし、自分の幸せに感謝もしました。
もしかすると考え方を変えれば、もっと早く目の前の幸せに気付けたのかもしれませんね。
ちなみに夫の足の小指は切断されました。今では歩きにくさもほとんど感じていないように見えます。それからは入院することもなく、元気に生活しています。
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