スーパーでの出来事を次女に話すと、「女性は世話好きな人が多いのかな」と言っていました。
倒れた次女を助けたのは?
次女は引きこもりになる前、まだ学生だった時(確か7月でした)に通学の途中で脳貧血を起こし、路上で倒れてしまったのです。意識を失うことはなかったのですが、その場から動くことはできなかったそうです。そのとき、駆け寄ってきて助け起こして安全な場所に移動させてくれたのは世話好きそうな(次女によれば)おばさんたちだったということです。
おばさんたちの中には、傷の手当のために絆創膏をくれた方、わざわざ自販機で冷たい飲み物を買ってくれた方もいたそうです。次女が倒れたのは通学途中で乗り換えをする駅の側でした。人通りが多く、もし誰かが倒れたとしても、自分が行かなくてもなんとかなると思えるような状況だったはずです。そんな中で複数人の女性が次女のために足を止めてくれたのです。
どうも中高年の女性には誰かが大変な状況に陥ったとき、誰かがなんとかしてくれると考えるのではなく、自分がなんとかしなくては、と考える人が多いようです。中高年の女性には人生で他者をケアする経験が多く、困っている人に最初に声をかけるハードルが通常よりも低く設定されているように思います。
それを考えると、私がスーパーでお茶の箱と格闘しているのを黙って見過ごせなかった方々の気持ちもわかります。おせっかいと思われても、誰かを助けたい、役に立ちたいというのは女性の本能のようなものなのかもしれません(そこのところが私には少し足りないようですが…)。
声をかけてくれた女性たちに感謝したい
しかし、いくら本能とは言え、見知らない人に声をかけるのは勇気が要るはずです。たとえ相手が悪い人間でなくても、場合によっては病院まで付きそう必要があったりと、とんでもない面倒に巻き込まれるかもしれません。そこを押して次女を助けてくださった方々には本当に感謝をしています。
普段他人とのかかわりを極力避けようとする次女も、このときばかりはとても感謝したそうです。「やっぱりおばさん(次女の言葉です。私は言ってません)って良いね。安心感があるね」と言っていました。私がスーパーで声をかけられたことで、いろいろと話したので、次女も自分が助けられたときのことを思い出したのでしょう。
私も声をかけられるばかりではなく、今度は困っている方に積極的に声をかけられる人間になりたいです。もう、結構前の話で、ここ最近は思い出すこともありませんでしたが、思い出して感謝の気持ちを新たにできたのは良かったと思います。