ずっと内職でやっていたライティングですが、先日原稿料を払ってもらえないトラブルに見舞われました。
実はこの内職を仲介している業者「クラウドワークス」には、ライターをこのようなトラブルから守るシステムがちゃんとあります。それが「仮払い制度」です。
仮払い制度が役に立たなかった
仕事を依頼する側(クライアント)は、実際に仕事をしてもらう前に必ず賃金に相当する金額をクラウドワークスに支払うことが義務付けられています。もし、仕事の最中にクライアントと連絡が取れなくなったなどのトラブルがあっても、この仮払い金があることによって、仕事をする側(ワーカー)は仕事をきちんとしたのに報酬がもらえないということがなくなります。
ただ、例えばライターの原稿料の場合、1つの原稿を書いていくらと決まっている仕事と、1文字いくらと決まっている仕事があります。すると、後でどうせ計算し直すわけですから、最初は仮の金額を入れておきます、ということを言われる場合があるのです。
最初は私も抵抗がありました。本当に後で原稿料をきちんと払ってもらえるのかな…と不安だったのです。しかし、どの依頼主もきちんと支払ってくれたため、ライターとしての経験がなかった私は『こういうものなんだな』と変に納得してしまいました。
今考えると、この方法は原稿を持ち逃げするためにはとても良い方法です。確かにきちんと仮払い金は払っているわけですから、クラウドワークスに文句を言われることもありません。そして、後で計算し直しますから、と理由もつけられるし、何より当の私が何も疑問を持たずに従っているわけです。本当は今更文句の言いようがないのかもしれません。
今回トラブルになっている依頼主の仮払い金は1円です。クラウドワークスに訴えて、仮払い金を支払ってもらったとしても、まったく気が済むような金額ではないです。
依頼主の言うことが馬鹿げていて話にならない
実は昨日、例の依頼主からの連絡がありました(ライター全員に一斉に発信したと思われます)。売上が上がらず、原稿料を支払うことができず申し訳ないと謝罪するとともに、とりあえず8月中旬に1人1000円を支払いますという内容でした。
4月に納品した記事の原稿料がまだ支払われていないのに、とりあえずで1000円しか払えないって、どういうことでしょうか。もう、会社は倒産ですかと聞きたいです。
私以外にも苦情を言うライターがたくさんいたため、苦肉の策としてあのようなメッセージを発信したのでしょうが、まったく愚策としか言いようがありません。先日の記事にも書きましたが、依頼主は様々な企業のサイトの記事を請け負い、ライターに書かせた原稿を納品しています。そして私以外のライターの原稿も各企業のサイトで公開されているのです。
どこの企業も事前に一銭も支払わずに原稿を手にしたのでしょうか。普通に考えて、そんなことはあり得ないでしょう。また、ライターたちが原稿料が支払われないと騒ぎ出してからも、原稿の依頼は行われていました。原稿料を支払えないとわかっていて、依頼をしたとしたらそちらも問題です。
最終的には自分に腹が立つ
依頼主に腹が立つのはもちろんですが、そんな仕事を引き受けてしまった自分にも腹が立ちます。オレオレ詐欺に引っかかったお年寄りが、自信を失い場合によっては死を考えると聞いたことがあります。私は死を考えるまでには至りませんが、かなり強い敗北感があることは事実です。
記事を2つ騙し取られた私がこんなふうにグチグチ言っているわけですから、大金を騙し取られたお年寄りのことを考えると言葉もありません。しかし、私も似たようなものです。私にできる反撃方法ってあるんですかね。もうすぐ還暦なのに情けないです…