先日紹介したブログ・「お茶のいっぷく」にこんな記事が載っていました。「あんたはお金に汚い!ずいぶん前に妹に言われた言葉です」
ずいぶんな言葉ですが、これはブログを書いている女性、mihoさんが双子の妹に言われた言葉だそうです。mihoさんは自分のことを求めるばかりで与えることをしなかったと振り返っています。そして自分は買い物でも安いものばかり買ってしまうと言うのです。
安いものを買うのは本当にお金のため?
具体的な例として、しおれたほうれん草が5束で50円だったのを喜んで買ったとブログに書いてありました。息子には嫌な顔をされたそうです。でも、これは本当にお金に汚いと言うのでしょうか。私にはそうは思えません。
しおれたほうれん草はまだ食べられます(私はたくさんいただくことがあるので、度々しおれたほうれん草を食べます)。これを買って下茹でするという手間をかけて、冷凍保存するのはほうれん草を救済したことになると思います。
もしほうれん草を栽培している農家の人がこの話を聞いたら、きっと嬉しく思うでしょう。私には優しい人の証拠のように感じられるのです。
他人に求めるのはお金だけではない
それに多くの人が、直接的にお金を求めないとしても、それに替わる多くのものを他人に求めているように私には思えます。例えば、子どもに良い学校に進み、安定した職に就いて欲しいという願いは一見子どものためのようでいて、実は自分が安心したいからということがあります。
子どもに自分を安心させる材料を提供するように求めているだけなのです。それと同じようなことが、人間関係ではたくさんあるはずです。夫は働いて家族を養うべきだ、妻は家事をきちんとするべきだというのも、相手が自分の都合よく動くことを求めているのです。
相手を自分に都合よく動かすことは、お金を求めるように目には見えないですが、それは相手の人生を縛ることに繋がります。そう考えると、買い物で節約することは、誰の人生も縛りません。そればかりか、自分の力だけで生活する姿勢が見える立派な行動に思えます。
一度は人に求めないと、与えることはできません。誰かに助けてもらった経験のある人こそ、自分に余裕ができると人を助けようと思えるのではないでしょうか。求めるばかりで与えてこなかったのは、まだ与える機会に巡り合っていないだけ、という可能性もあるのです。
ぜひ、mihoさんにはご自身をお金に汚いなどと思わないで欲しいな~、と願っています。
誰にでも経験があるのでは?
実は私にも同じことを言われた経験があります。長女を妊娠中、妊娠8カ月が迫るころ、段々と通勤が辛くなってきた私はいつ退職しようかと悩んでいました(中途入社だったので、まだ勤続2年ほどでした)。
そんなとき同僚からあと数カ月会社に籍を置いていると(つまり出社しなくても)、退職金が出ると言われ退職の時期を遅らせようかと迷ったのでした。夫は妊娠中にもかかわらず、1時間半かけて電車通勤していた私が心配だったということもあったのでしょう。
早く退職して欲しかったのか、こんなことを言いました。
たかだか十数万円のために、会社に籍だけ置いておくとか言ってんなよ。セコいよ!これから自分の子どもが生まれるっていうのに、金のことばっかり言うな!本当にお前は金に汚いな。
こう言われたことは、まったく心外でした。その上、子どもが成長すると、今度はいつまで家にいるつもりだと言い出したのですから、言葉に重みも何もあったものではありません。家族からの辛口の言葉は重く受け止めがちですが、このように時によっては正反対の内容になります。
一々真正面から受け止めて悩んでもキリがないかもしれません。案外mihoさんの妹もつい口が過ぎてしまった、というのが本当のところなのかもしれませんね。
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