岡江久美子さん

花丸 コロナ

俳優の岡江久美子さんが亡くなりました。明るくてチャキチャキした印象だったので、ショックを受けた人も多いのではないでしょうか。

私もその1人で、テレビで速報が流れたときには、思わず「え~っ!?」と声が出てしまいました。新型コロナウイルスで亡くなった人は、ほかにも大勢いらっしゃいますが、なぜ芸能人だと私たちはショックを受けるのでしょうか。

岡江さんのイメージとは

芸能人という職種の人たちは、私たちと1度も会ったことがない場合がほとんどです。でも、顔も名前もよく知っており、私たちは勝手に自分の中でその人のイメージを作っています。岡江久美子さんなら、明るい、元気、若々しいなどです。若く見えるということに連動して、体の中も若々しく健康なのだと私たちは考えてしまいます。

でも、岡江さんは昨年末に初期の乳がんの手術を受け、放射線治療を行っていたそうです。その事実は公表されていなかったので、私たちの岡江さんへのイメージはそのまま変わりはありませんでした。そこへ突然の訃報ですから、ショックを受けたのでしょう。

岡江さんの影に隠れているもの

新型コロナウイルスで一般の方が亡くなっても、顔や名前は公表されません。 名前も顔も知らない人が亡くなったと報道されても、 私たちはそれを事実として認識できないのではないでしょうか。事実として胸に迫ってこないことは、どこか自分とは関係ないことだとしか思えません。

でも、顔や名前をよく知っている芸能人が亡くなったと聞かされると、途端に死が具体的になり、私たちに迫ってくるような気になります。今までは他人事だった死がしっかりと形を持って私たちに迫ってくるわけですから、ショックを受けるし、心底怖いと思います。

今まで、亡くなった人のことをどこか他人事に感じていたのは、実は正面から向き合うのが怖かったのかもしれません。志村けんさんや岡江久美子さんが亡くなったことで、急に私たちは現実に向かい合いました。志村さんと岡江さんの死の影には他の人たちの死が隠れています。大きなショックは、向き合うのを避けてきたツケなのでしょう。

ショックに感じるのは当然?

私には芸能人には、顔や名前が知られている他に、金銭的にも余裕があるというイメージがあります。現在コロナだと疑われても、入院はおろか検査もできないといわれていますが、芸能人ならそんなことはないと思っていました。その芸能人である志村さんや岡江さんが亡くなってしまうと、実際に私たちが感染した場合はどうなってしまうのか、という不安が湧き上がってきます。

だから、志村さんや岡江さんが亡くなったのをショックに感じるのは当然です。私はこのショックを大切なことを思い出させてくれたと考えたいです。最悪の事態を他人事に感じていた自分を反省し、思い出したことを忘れずに、大変な時期を乗り越えて行きたいです。

愛する家族を失った上に、自分たちが自宅待機になってしまった岡江さんのご家族を思うと言葉もありません。「はなまるマーケット」、私は大好きでした。こんな形のお別れになってしまって、残念です。

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