私は、節約の節がつくことは、みんな気になります。節水とか節電とか、です。これに関して我が家の夫はとても固い意思を持っています。家電製品は買い換えない、というのが第一です。とにかく使えるものを廃棄するのはもっての外、壊れるまで使うのが当たり前だと言うのです。
冷蔵庫が使いにくくてイライラしがち
ですから我が家では1996年に購入した冷蔵庫を2020年まで使いました。画像は実物です。最初はシルバーグレーだった色が変色して、汚い色になっています。
夫は壊れていないから、と言っていましたが、私にはとても不便な冷蔵庫でした。購入したときは娘たちはまだ幼児で、食べる量も少なかったし、嗜好品もほとんど買う必要がありませんでした。ところが大人になるとそうは行かなくなってきます。
まず、ジュースやビールを入れる場所が足りなくなりました。そのため我が家の冷蔵庫ではそれらは寝かせて入れるのが当たり前でした。パズルのように隙間にねじ込んでいくのです。毎日飲むから、多めに入れておくというのもNGでした。場所がないからです。
また、我が家では、みんなアイスが好きで、夏はよく買いますが、冷凍庫に入れておいても日によってよく凍っているときと、溶けかけの日がありました。アイスを食べようとして、溶けかけだとがっかりしたものです。それでも、夫は「俺が食べようとしたときは、ちゃんと凍っているから大丈夫」と言い張りました。
溶けかけのアイスを食べるたびに、これはもしかすると冷蔵庫が壊れるサインなのではないかと、ヒヤヒヤしたものです。知り合いのウチでも、お盆休みに冷蔵庫が壊れてしまいました。そのとき、最初に出た症状がアイスが溶ける、というものでした。
お盆で電気屋さんも休みだし、頭を抱えたという話を聞いていたため(中の食料品をどうするのか、考えただけでも頭を抱えたくなってきます)、私は完全に壊れる前に買い替えよう、私の貯金を使うから、と何回も言ったのです。
買い替えたいという私に夫は…
そんなに買いたいなら、買えばいいじゃん。俺に相談しないで、黙って買ったらいいよ。俺だって買ったものを返して来いとは言わないよ。
こう言われると、私はまた意地になり、それじゃあいいよ、と買い替えの話がなかったことになったのが、もう7~8年前のことでした。
結局、2020年、コロナ禍の最中に冷蔵庫を買い替えることになりました。我が家は祖母が生きていたころから同じ電気屋さんで家電を買って来ました。だからそれほど選択肢は多くありません。あれこれ迷うこともありませんでした。
それでもコロナ禍で入荷がないと、1カ月待つことになってしまいました。もし、冷蔵庫が完全に壊れていたら、と思うとヒヤヒヤしました(電気屋さんは、代替機を用意しているから、大丈夫と言っていましたが…)。
冷蔵庫を一番使うのは誰?
無事に買い替えが済んだときは、本当にホッとしました。完全に壊れていなかったとはいえ、調子の悪い冷蔵庫をだましだまし使うのは、あまり気持ちの良いものではありませんでした。
夫のいう節約も大切ですが、程度があるなあ、と思わずにはいられませんでした。買い物をして、その後冷蔵庫にすべてを収めるのは私です。冷蔵庫を一番使っているのは、私なのです。
だから、冷蔵庫の買い替えは私の意見を尊重して欲しかったです。
こんな弊害も
あまりにも時間が開き過ぎて、今どきの冷蔵庫にまだついていけてません。庫内の温度調節もタッチパネルで行うなんて…暑くなったときに温度を低くすることなど、すっかり忘れていました。昔の冷蔵庫なら、庫内の温度が一目瞭然でしたから、調節も忘れなかったのです。
昨日、冷え方が今ひとつで、焦っていろいろ考えてやっと温度調節に思いが至りました。
まあ、これは私の八つ当たりみたいなものかもしれません。しかし、古い家電を使うよりも新しい家電の方が省エネだといいますが電気代が安くなったかは疑問があります。本当にどちらが良いのでしょうか?
でも、冷蔵庫の件で、少しの不便も毎日積み重なると、大きな問題になるように思いました。10年ごとに買い替える必要はないと思いますが、自分がこれはもうダメだ、使いたくないと思ったら買い替えたら良いのではないでしょうか。
どっちみちものを完全に使い切るなど、なかなかできるものではありません。処分した1996年に購入した冷蔵庫だって、まったく冷えなくなったわけではありません。夏の室内に置いておくよりは、かなりマシだったのです。それなら、自分の気持を大切にする方が良いかな~、などと考えたのでした。