暑い日が続いて、エアコンはもはや欠かせない存在になっているのですが、最近私自身がちょっと昔と違ってきたな…と思うことが増えました。昔から暑いのが苦手、それは変わらないのですが、エアコンの冷気が嫌だと思うことが以前と比べると、とても増えたのです。
明らかに昔とは違ってきた
エアコンの効いていない廊下から、エアコンで冷えた部屋に入るときの温度差もとても嫌だと思うようになりました。以前なら『あ~、涼しい。極楽、極楽』と思っていたのが、『何、この部屋、寒い!』と思うように変わってきたのです。
とっさに寒いのか暑いのかを判断するのも苦手になりました。だからもともとエアコン嫌いだった夫までが私に「なんでこんなに暑いのにエアコンを消すんだ?」などと言われることもあります。
エアコンが効いていて寒いというのは、冬に寒いのとは少し違うような気がします。エアコンの冷気は時として私にとっては刺激になります。うまい例えができないのですが、痛みに似ているような気もします…
これが老人は暑いという感覚が鈍くなる、ということなのかもしれません。いや、多分そうなのです。今年は次女がリビングに来るたび「この部屋、なんか暑くない?もっとエアコンの設定温度を下げた方がいいんじゃない?」と言っています。
テレビの中の老人の気持ちがわかる
そんなとき、自分では快適な室温にしているつもりが、実際の室温が28度を越えていることが多いです。しかし、自分ではこの室温で快適に生活しているわけだし、わざわざ刺激を伴う冷気を浴びることもないと思ってしまうのです。
よくテレビなどで老人が頑なにエアコンを使わないことが問題視されていますが、私は最近老人側の気持ちがわかるようになりました。自分がそこそこ快適なのに、まわりの若い人からヤンヤヤンヤとうるさく言われるわけです。これは不愉快でしょう。
そして言うことを聞くなら、あえて高い電気代を払って、浴びたくもない冷気を浴びなくてはならないわけです。テレビの中で「いや、俺はエアコンなんて大っ嫌いだから!」と語気を荒げていたお爺さんの気持ちがよくわかります。
まあ、熱中症になって救急搬送されることにでもなったら、周りの人たちに多大な迷惑をかけることになるし、無駄な出費もかさみます。だから、結局は言うことを聞くことになるのですが、それでもこの気持ちはわかって欲しいです。
暑さを感じる感覚は衰えても
私はあと2週間もしないうちに60歳になります。80歳まで生きるとしても20年間、夏になるたびに暑い、暑くないとオロオロしなくてはならないのかと思うと、ため息が出そうです。
暑さを感じる感覚は鈍くなったかもしれませんが、その分そよ風の快適さがわかるようになりました。昔、母がよく「じ~っとしていると、そよ風がすぅ~っと来るのよ。それが気持ちいいの」と言っていました。
この暑いのに何を言っているんだ、と思っていましたが(舌打ちしちゃったかもしれない)、あれは本当だったのですね。何かを失うと代わりに何かを得るのかもしれません。まあ、母と同じことを言っても、何言っているんだと思われるのがオチなので、言いませんが。
老人にも優しいエアコンができれば良いのに…