夫と私が毎週見ているドラマ中で隣に住むお爺さんが出す生活音に我慢ができず、引っ越しを検討しているイラストレーターの女性(土居志央梨さん)が登場。
女性は大家さんに直訴するも、年寄りのことだし、こちらから注意すると返って意固地になってしまうから…と取り合ってもらえなかったのです。
我慢できない生活音とは
大家さんの対応にも賛否両論あるでしょうが、私が気になったのは女性が我慢ならなかった生活音です。それは「カァ~ッ、ペッ!」とタンを出す音。これが1日中続き、女性はすっかり嫌になってしまったわけです。
この「カァ~ッ、ペッ!」、私にはとても懐かしい(?)音です。私の母も年中この音を出していました。これは母が歳を取ったからそうなったわけではなく、私が物心ついたときから「カァ~ッ、ペッ!」を繰り返していました。
母は独身時代に結核に感染したこともあるくらいで呼吸器が弱く、常にタンが絡んで苦しいと言うのです。幼かった私ですが、『これほどやってもタンが出せないなら、「カァ~ッ、ペッ!」はムダなのでは?』と思わずにはいられませんでした。
しかし、母は頑なに「カァ~ッ、ペッ!」をやめませんでした。タンを出しやすくする薬なども処方してもらっていたようでしたが、「カァ~ッ、ペッ!」が一番手っ取り早くすっきり感を味わえる方法だったのかもしれません。
もうずっと聞いてきた音だったので、私はなんとも思いませんでしたが、電話中に音が聞こえて相手にびっくりされることもありました。「えっ?何の音?何か動物を飼ってるの?」と聞かれたことも…
ドラマを見ていて、『自分の家族の音、それも母が出す音だったから私は平気だったのかな?知らない爺さんの出す音だったら、気に障るのかも…』などと思っていましたが、もし、逆の立場、私が「カァ~ッ、ペッ!」とやる方だったら、とも考えてしまいました。
私ならあえて顔を見に行く
自分はタンが出なくて苦しい、何とかスッキリしたくて「カァ~ッ、ペッ!」とやっているのに、それがうるさい、気に障ると言われる…これは意固地にもなりますよね。まだ若くてタンもからまない女性に対して怒りが湧いてしまうかもしれません。
私なら1回くらいは喉の薬でも持って、「カァ~ッ、ペッ!」とやるお爺さんの顔を見に行くかな~。「いつもタンが切れなくて大変そうですね。何だか心配になってしまって…良かったらこのお薬を使ってください」とでも言えば、お爺さんも少しは遠慮するようにならないでしょうか?
私が団地に住んでいた頃、確かに騒音はトラブルの種でしたが、不思議なことに顔を知っている人の騒音はあまり気にならないのです。頭上をドカドカ走り回られても、顔を知っている人なら『元気だな~』で済んでしまうことがあるのです。
お爺さんのことを知れば、前よりも「カァ~ッ、ペッ!」が気にならなくなったりして…。
大家さんが言うには、一緒に住んでいるお婆さんも「カァ~ッ、ペッ!」には困っているそうです。もし、お爺さんが少しでも遠慮するようになれば、お婆さんもとても助かるはずです。1回、お爺さんを訪ねる価値は十分にあるのではないでしょうか。
大体、せっかく土居志央梨さんが登場したのに、すぐ引っ越ししてしまうなんて、もったいないですよね。


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