ドラマ「しあわせは食べて寝て待て」。今週は主人公・麦巻さとこに大家の鈴さんが今住んでいる部屋をあげる、と爆弾発言をしていました。
実家の団地も300万円台に値崩れした
そのとき私が気になったのは、鈴さんが部屋を300万円で買ったと言ったことです。私の実家があった団地も、私が成人した後には(もう30年くらい前)値段が300万円台になっていました。チラシを見てそれを知った私はとても複雑な思いに…
父と母がローンを組んで、一生かけて支払いをするつもりで手に入れた団地がちょっといいクルマを買うくらいの金額になってしまった、こう思うと何だか父と母が可愛そうな気もしたのです。
私が10歳のときに借家暮らしから団地住まいになったので、父と母はそのとき38歳と44歳。その5年後には父が病気のために働けなくなりました。それからは母がローンを支払って、完済するまでは30年以上かかったのです。
そんな家が300万円台になったのですから、誰がどう考えても気持ちは複雑になるでしょう。母はどんな気持ちだったかな…
家を買うにはいろいろ思いがあったはず
鈴さんは今麦巻さんに貸している部屋をどんな気持ちで買ったのでしょう。そこにいろいろな思いがきっとあったはずです。それを考えてしまうと、部屋なんてもらいにくいですね。まあ、考えなくてももらいにくいか…
ドラマを見ていて、家って高価だからもらいにくいんじゃない、思いが大きすぎるからもらいにくいんだと思い至りました。家に対してお金を支払うのは、家そのもに対してだけではなく、家への思いに対しても支払っているような気がします。
しかし、麦巻さんは現在住んでいる部屋をもらう決断をします。12年後には建て替えが始まるかもしれない、とわかっていながらする決断です。
確かに家賃はなくなるかもしれませんが、固定資産税を払う必要が出てくるし、それ以前に贈与税も払わなくては…部屋をもらったからと言って、麦巻さんの生活は本当にラクになるのでしょうか。
そして麦巻さんは鈴さんの思いにどう応えるのでしょうか。また、ドラマの最後には鈴さんの娘が登場します。この娘の思いもあるでしょう。娘にしたら、母親が若い人たちに騙されているのではないかと不安な思いがあるのかもしれませんね(私なら絶対にそう思う)。
娘の思いも決して無視できません。どんなふうにこの事態が決着するのか。誰もが心穏やかになる決着を早く見てみたいと思います。このドラマの性質上、穏やかな決着しかないでしょうが。


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