ずっと同じではない

主婦 生活

ずっと自分で稼げる人のことを羨ましいと思っていました。自分でお店をやっている人、会社を経営している人は自分のペースで仕事ができるし、やりがいも追求できて本当に羨ましかったです。

コロナのせいで世界が変わってしまった

私はずっと専業主婦で自分でお金を稼ぐということと無縁の生活を送ってきたからです。別に誰に遠慮しているわけではありませんが、自分だけのことにお金を使うのは少し遠慮があります。

でも、コロナ騒ぎのせいで小さなお店や会社がどんどん危うくなっていることが盛んに報道されています。私が羨ましいと思っていたことは、綱渡りのようなものだったことがわかりました。自分で何かを始めるというのは、とても厳しいことだったのです。今まで私が不勉強だったために、ただ羨ましいという気持ちを抱いていたのかもしれません。

私の夫は常日頃、職場に対する文句を口にしていましたが、実際にこんな状況になっても何1つ生活が変わらなかったために、今はホッとしているようです。もっと夫の仕事が悪い状況になることも覚悟していた(夫はゴルフ場に勤務しています)ので、私もホッとしています。

今まで良いと思っていたものがそうではなかった、反対に悪いと思っていたものもそうではなかったという価値観の逆転が起こっているようです。

ずっと同じではないことを忘れたくない

私はすでに55歳ですから、これから生活が急変するとキツイと思います。できるならあまり悪い方向に変わってほしくありませんが、それでもどんなことでもずっと同じではないということは忘れたくないです。

私は中学2年生のときに、父が脳卒中で倒れて働けなくなりました。そのときから実家の生活は一変してしまいました。安らかな生活がずっと同じように続くはずはないと思い知ったはずなのに、私は大人になるにつれて、それを忘れてしまっていたようです。

同じではないから、感謝ができる

コロナ騒ぎのおかげで、自分がなんとか暮らしていることについても、ずっと同じだという保証はないと実感しました。わかりきったことなのに、今までは向き合うこともしていませんでした。今は自分が変わらずに暮らしていることに、自然と感謝の気持ちが湧いてきます。

先月、カゼを引いて咳ぜんそくになってしまったときも、普段咳が出ずに普通に暮らしていることは幸せだと思い知りました。健康だって、ずっと同じであるとは限りません。私の年齢なら、このことはもっと身にしみてわかっていても良かったのですが、やっと今になってわかったような気がします。

同じではないことが希望になる?

でも、ずっと同じではないということは、今悪い状況の人もこれから良くなる可能性があるということです。これをわかっていると悪い状況の人には希望になるように思います。

ずっと同じではないとわかっているなら、私も新しい生活様式を受け入れて、コロナの後の生活に馴染んでいくかもしれません。

中学生の古文の時間に出会った「諸行無常」は常に自分の心に抱いていなければいけない言葉だったようです。

タイトルとURLをコピーしました