橋本病の治療を始めて半年・私に起こった変化と起こらなかった変化とは

健康

昨年の8月に橋本病であることがわかり、治療を始めてから半年以上が経過しました。現在は特に具合が良いとも悪いとも思わず生活しています。橋本病を患っている人は、甲状腺ホルモンを補うことで劇的に元気になると聞いていたので、楽しみにしていましたが私の場合はあまり以前と変わりがありません。

やる気が出ないとか、いつもだるそうにしているのは橋本病のせいかと思っていましたが、私の持って生まれた個性だったのでしょう。冷え性も前よりはマシになったような気がしますが、それでも普通の人に比べればまだまだだと思います。

今思うと、私は考えられなくなっていた

しかし、そんな私でもこれは治療の結果ではないか、と思うことがありました。それが考える機能の改善です。新型コロナの後遺症としてブレインフォグ(頭の中に霧がかかったような状態・つまり自分の頭で考えるのが難しい状態)が有名ですが、橋本病にも頭が働かなくなるという症状が現れることがあるそうです。

私は自分にブレインフォグの自覚があったわけではありませんが、時々おかしいな、と思うことがありました。例えば夫と長女はシフト制の仕事をしており、出勤日も休みもバラバラですが、これを間違って長女の休みの日に弁当を作ってしまったり、反対に出勤日なのに弁当を用意していないという失敗がやたらと増えました。

気をつけてカレンダーに2人の出勤日を記入しているのですが、それを見ても間違えることが増えました。ちょうど昨年の7月頃(橋本病だと判明する直前)がひどかったと思いますが、夫と娘のどちらかに集中すると片方のシフトを間違えてしまうのです。

また、私はナンプレが大好きで、毎週新聞の土曜日版に載っているのを解くのを楽しみにしています。新聞に載っているナンプレには星が付いており、難解なほど星の数が増えますが、私は星の数が多い問題を楽しみにしていたのです。

それが簡単な問題でもつまずくことが増えました。ナンプレは1から9の数字をマス目に入れていくのですが、同じ列、同じブロックに同じ数字を入れることはできません。逆に同じ列やブロックに入らない数字もありません。問題につまずくとこのあり得ない現象が起きてしまうため、もう一度最初からやり直しになります。

星の数が少ない簡単な問題でも2度3度とやり直しになるようになったとき、シフトを間違えることと合わせて自分はどこかおかしいのではないかと思いましたが、今すぐ物忘れ外来に行くほどとは思わなかったので、結局は様子を見る(つまり放置する)ことになりました。

橋本病の治療が始まって心配が解消

橋本病が判明したときは同時に骨粗しょう症も判明しており、一時的に外出が増えて忙しくなりました。自分の頭のことはすっかり忘れていましたが、つい最近、また以前のようにナンプレを楽しんでいることに気がつきました。同時に夫と長女のシフトを間違えることも、ほとんどなくなっていることにも気がつきました。

これが橋本病の治療の結果だとしたら、本当に嬉しいし治療をして良かったと思います。自分の考える機能が低下していても、自分ではどうしたら良いか、対策を立てることができません。だって対策を立てるには考えることが必要です。その機能が低下していたら、自分ではどうしようもないのです。私も自分はおかしいのではないかとは思いましたが、だからどうにかしようとまでは考えられませんでした。

もっと明らかな異常があれば、家族が気づいてくれたかもしれませんが、私の場合はそれで誰かがすごく困るというものではありませんでした。もともと家族はナンプレのどこが面白いのかといった対応でしたし、弁当はなければ買うからいいやという感じでしたから、私の考える機能が低下しても見過ごされていた可能性は大きいです。放置していたら、どうなったのだろうと思うと少し怖いように思います。

私には趣味と言えるものがほとんどないため、ナンプレを諦めなくて済むのは本当に嬉しいです。しかし、治療により悪くなった代謝が良くなって、食べても太らなくなるとか、肌が綺麗になるとか、中高年に都合の良いことは一切起こりませんでした。治療を始める前は、かなり期待していたので少々残念ですが、今の状態に感謝をして、これからも治療(毎日服薬して、定期的に血液検査をするだけです)を続けていきたいと思います。

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