私は主婦なので、同じ主婦の方のブログを読むことが多いです。読んでいると、挨拶をしても無視されるという内容が結構あります。最初、私はそれは相手の人が気がついていないだけでは?とか、よほどの人見知りなのかも、などと考えていました。
それはパート先の正社員だった
しかし、思い返してみると、私にも一度だけ挨拶をしても無視してきた人がいたのです。それは今から6年前に一時的にパートをしたときの正社員の女性でした。
結婚してから初めてパートというものを経験した私は、初出勤の日にずいぶんと上ずった自己紹介をしました。きっとそれで信用ならない人間だと思われたのでしょう。まだ仕事が始まる前なのに、こう言われたのです。
いい気にならないで、ちゃんとやることはやってちょうだい!
それでなくても緊張していた私の気持ちは最初の一言でもろくも崩れたのですが、とにかく自分は真面目で地道な人間なのだとわかってもらおうと、とにかく挨拶を心がけました。しかし、彼女はまったく挨拶をしないどころか、目も合わせてくれませんでした。
仕事上の指示は普通にしてくれましたが、やはり私も人間です。朝、顔を合わせるなら挨拶をしたいし、挨拶をしたのなら相手にも返して欲しいと思ってしまいました。挨拶もしたくないとは、相当嫌われているのでは、とも考えましたが、私はしつこく挨拶を続けたのです。それも、私にしては結構大きな声で。
すると2カ月も続けた頃、挨拶が返ってくるようになったのです。最初は聞き間違いかと思うほどの小さな声でしたが、そのうち普通の挨拶になりました。そのときは心が通じたんだ、などと大げさに考えていましたが、今はただ単に彼女が根負けしたのではないかと思っています。
挨拶で結婚生活が継続したと思っている
私は現在住んでいる家に引っ越して来てから(27年前です)、とにかく誰に会っても挨拶をするようにしていました。まだ幼かった長女から、「なんでママは誰かとすれ違うだけで、いつもペコペコするの」と不思議がられたこともあります。
私が住んでいるのは、夫の実家の跡地です。周りに住んでいる人たちは、みな夫のことを昔から知っている人たちばかりでした。とにかく私がこの地に馴染むためには挨拶をするしかないとまで思っていました。
事実、私が30年近くこの地に暮らしてこられたのは、とにかく無愛想でもなんでも挨拶をし続けたからだと思っています。挨拶をし続けた結果、挨拶は習慣だと思うようになりました。挨拶って、する習慣がないと何となく恥ずかしい、やりたくないと思ってしまうものです(だから子どものうちは挨拶をしないことがよくあります)。
私は嫌でもなんでも挨拶を続けた結果、反射のように言葉が出てくるようになりました(あまりにも微妙な関係だと挨拶しなくても良いかと考えてしまうことがありますが)。
挨拶が返ってこなくても、気にし過ぎは禁物?
挨拶をしても返してもらえないと、無視されたと考えてしまいますが、相手にはそんな習慣がないだけかもしれません。ちなみに先程の正社員の女性は私がパートをやめるときには、「何もやめなくても良いから、どうすれば続けられるか考えよう」とまで言ってくれました。
やはり彼女は挨拶をする習慣のないまま、社会人になったのかもしれません。それとも私のことが気に入らなくて仕事を辞めて欲しいと思ってはいたけれど、いざ辞めるとなると気の毒になったのでしょうか。
私も人はみなにこやかに挨拶するものだという思い込みに縛られすぎていたのかもしれません。挨拶はとても大切なことですが、それが誰にでも当てはまることではないのです。まあ、それで良いですよね。実は私、挨拶したくない気持ちもわかるもので…