また、園バスに取り残されて、3歳の女の子が亡くなってしまいました。昨年同じような事件が起こったばかりなのに、なぜ、という思いがします。今回の園バスは、大きなものではなく、園児が18人(記憶違いだったら申し訳ありません)乗ることができるバンのような車でした。
そこで大人が2人いて(運転していた理事長と付き添いの派遣職員)、取り残しがあるというのがまず不思議です。本当に女の子の存在に気がつかなかったのでしょうか。取り残した際の状況を詳しく報道するべきだと思います。それが次の事故(事故ではないように思いますが)を防ぐことにつながるのではないでしょうか。
長女も忘れられた
私も長女が幼稚園に通っていたとき、お迎えのバス停で乗っているはずの長女がいなかったことがありました。
やはり、命の危険まで考えてしまい、はっきり言って気が動転していたと思います(当時、幼稚園から抜け出して電車(車だったかも…)を見に行った子が命を落とす、という事件が報道されたばかりでした)。
結果として、教室のすみで遊んでいた長女に気づかずバスが出てしまったことがわかり、無事に帰宅しましたが、朝バスで登園したはずの子が帰りにはいないことが、簡単に見過ごされてしまうことに恐怖を感じました。
私は「点呼などはとらないんですか?」と園側に質問しましたが、「とっているんですが…」という歯切れの悪い答えが帰ってきただけでした。長女に何事もなかったため、この件はこれで終わりになりましたが、こういうことを放置していると、今回の事件のようなことに結びつくのかもしれません。
すぐにできることがあるはず
このような事件を起こさないために、韓国やアメリカではさまざまなシステムが考案されているそうです。日本でも、人的ミスを防ぐために、早く導入したほうが良いという意見もあるでしょう。しかし、無料で導入できることではなさそうですから、小さな園、経営が苦しい園では無理ということになりかねないと思います。園バスに関しては、駐車スペースに工夫をすることで対応できないでしょうか?
職員の目が届くところに駐車するとか、万が一取り残された子がいても最悪の事態を防ぐために、窓を開けて駐車するとか、すぐに工夫できることがきっとあるはずです。
今回の園バスは窓から中が覗けないようになっていました。あれも何か理由があるのでしょうか。しかし、外から中が見えないのでは、取り残された子がいても見つけられません。園バスにも規定が必要なのかもしれないです。
それにしても、取り残されるとか忘れられるって、子どもにとっては恐怖体験になるはずです。長女がそうでした。彼女はもう30歳になりますが、自分が忘れられたことを未だに覚えています。何もなかったから良かったということにはならないと思います。
給与アップも必要
夫が今回の報道を見ながら何度も女の子のことをかわいそうに、と言っていました。そして、こんなことも…
こいつらみんな他人事だな。もう、プロがいないんだ。子どもを預かるプロなら、しつこいくらいにバスの中も点検するし、教室にいない子を放っておかないだろう。
珍しく夫の意見に賛成ですが、子どもをどこにも預けられないのでは困ります。子どもには家庭以外の居場所がある方が絶対に必要です。
安心して子どもを預けられる世の中になって欲しいですが、そのためにはやはり保育に携わる方々の給与をアップして、プロとしてキチンと仕事ができる環境にするしかないのではないでしょうか。
国葬に何十億も使っている場合ではないのではないか?きっと多くの方がそう思っているはずです。