園バスでの事故はなくならない

生活

今朝、保育園のバスに取り残された男の子が熱中症と見られる症状で亡くなったとニュースで報道されていました。

いつもの園バスに男の子が乗っていなかったため、お迎えに来たお母さんが不振に思い、園に連絡をしました。それを受けて園側で捜索したところ、別の園バスの中で倒れている男の子を発見、すぐに病院に搬送されましたが、男の子は亡くなってしまいました。

降園のときとは違うバスで発見されたことから、男の子は登園の際に、バスに取り残されたかもしれないということでした。私は不思議でたまりません。朝、連絡もなしに登園していなくても、保育園の側ではなんの対応もしないのでしょうか。

同じような私の経験

私の娘たちはもう28歳と24歳です。それなのに、この報道を聞いてこんなにゾッとするのは、私にも同じような経験があったからです。長女が幼稚園の年中さんだったとき、いつものようにバス停にお迎えに行きましたが、そこに長女の姿はありませんでした。

私はすぐに自分の名前を名乗り、長女が乗っていないのはなぜなのか、園バスに乗っている先生に尋ねました。しかし、先生はきっぱりと「知りません」と答えました。

そして先生は園バスの中に向かって「〇〇ちゃん(長女の名前)っていう子のこと、誰か知っている人~?」と声をかけました。大勢の園児たちが「知らない~!」と大合唱をしていました。

結局その後すぐに長女の担任の先生から連絡があり、長女が教室で遊んでいるうちにバスが発車してしまったと説明を受けました。先生が自宅まで長女を送ってくださったので、結果は何事もなかったのですが、私には不信感が残ったのは事実です。

バスに乗っている先生の対応が信じられなかった

普段は必ず乗っているバスに長女の姿がなかったことで、私はとても心配しました。長女に何があったのか、不安でたまらなくなりました。そんな私に対して、バスに乗っている先生の言い方はあまりにも心がこもっていないように感じられたのです。

今でもそのときの先生の「~~誰か知っている人~?」という言葉とにこやかな顔、そして園児たちの「知らない~!」という大合唱は忘れられません。そのやり取りは私の心を更に不安にして、恨みにも似た気持ちを抱かせました。

取り残された長女も心細い思いをしたようです。担任の先生の車で帰ってきましたが、その道中ずっと大泣きしていたそうです。後から長女はもう家に帰れないと思ったと、言っていました。小さな子どもにとって、自分一人が取り残されるのは、どんなに寂しく心細いものなのかと、私は長女から教えられたような気がします。

結局そのときバスに乗っていた先生は結婚のために、すぐに退職なさいました。もし、その先生が退職していなかったら、私は次女は別の幼稚園に入れたかもしれません。

結果として黙ってしまった私は間違っていた

実は私はこのことをずいぶんと引きずり、いろいろな人に文句を言いましたが、結果としては幼稚園に何か働きかけたわけではありません。

担任の先生が長女を家まで送ってくれた際に、心のこもった謝罪をしてくださいました。私はそれ以上のことは言ってはいけないと思ってしまったのです。

しかし、私の心にはどこか納得できない思いもありました。それが文句になったわけですが、私は自分のことを、些細なことを忘れられずに文句を言う、執念深い人間だと思い、それを恥じていた節があります。

しかし、今回の痛ましい事件で私の目は覚めました。これは感情で語るべきことではありませんでした。私は子どもをバスに乗せる際にどんなチェックがされていたのか、幼稚園にもっと話を聞くべきでした。そのときの私の立場ならそれができたはずです。もしキチンとチェックされていなかったのなら、どうすれば良いか園まかせにせず、自分でも考えるべきでした。

黙ってしまったことで、子どもの安全を考えるということを私は放棄してしまったのです。直接今回の事件と私の経験は結びついているわけではありませんが、それでも大人が子どもの安全を考えるきっかけを自分から捨ててしまったことに、私は後悔しています。

今度こそ、子どもの安全を守る方法を考えよう

今度こそ、子どもの安全をもっと大人が考えるべきです。世の中には不可抗力という言葉もありますが、今回のことは大人がチェックをしていれば絶対に防げたはずです。

どんなチェックをすれば、子どもを守ることができるのか、知恵を絞るべきです。多くの知恵を集めれば、きっと良い方法が見つかると私は思うのです。

誰か一人の責任ではなく、子どもに関わる人すべての責任で子どもを守れば良いと思います。幼稚園側、バスに乗っている先生の責任だけを考えていた私はこの点でも間違っていました。子どもは誰か一人で守りきれるものではありません。力を合わせないと無理なのではないでしょうか。

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