今年の9月で60歳になる夫。60歳を過ぎても契約社員として今の職場で働くと言っていますが、現在一緒に働いている人たちには、かなり文句があるようです。夫が今の仕事を始めてから、今年で20年になります。
いろいろあった夫の若者に対する思い
もともとは造園会社の正社員として採用されて、現在の職場であるゴルフ場に派遣されていたのですが、それが違法にあたるようになりました。夫は造園会社を退社してゴルフ場に採用してもらうか、造園会社に残るならゴルフ場の仕事は諦めるように選択を迫られたのです。
せっかく慣れた仕事だし、と夫はゴルフ場に残る選択をしましたが、立場は正社員から準社員になりました。昇給もほとんどありません。そんな中で自分の子どものような年齢の若者が正社員として入社、仕事もほとんどできないのに、自分よりはるかに高給(ボーナス◯ヶ月分、でも大きな差がつけられています)なのが夫は我慢できなかったのでしょう。
日頃から若いやつとは仕事をしたくない、というのが夫の口癖になっていましたが、それにはこんな理由があったそうです。
- 仕事を覚えない
- きつい仕事そ率先してやらない
ゴルフ場のコース管理は肉体労働も多いため、若い人にやって欲しいこともあるそうです - 少し注意をすればパワハラだと騒ぐ
機械の扱いなど、間違うと大けがにつながるため、注意をすることもあるそうです
夫にしてみれば、正社員よりも待遇の悪い自分が時間を割いて、新人に仕事を教えるのはおかしいし(正社員なのだから会社で教育すれば良いと思うのも当然です)、定年に近い自分がいつまでも力仕事をさせられているのも納得がいかないようです(自分が新人(と言ってももう中年でしたが)のときは率先して年配の方のために力仕事をしたそうです)。
珍しく夫が褒めた若者は
そんな夫が昨日、珍しく後輩社員を褒めたので私は驚いたのでした。昨日、夫が突然会社の人たちと飲みに行くと、夕方から出かけたのでした。先日、飲みすぎて騒ぎを起こしたばかりだったので心配しましたが、帰宅時間も10時ちょうどで、文句のつけようがありませんでした。
これは夫が褒めた後輩社員が夫を家の前まで車で送ってくれたおかげでした。彼は酒を飲まないのに、おじさんばかりの飲み会に参加、嫌な顔をせずに送迎役まで担ってくれたのです。夫いわく「最近の若者にしては、すごくいい子!」なのだそうです。
今までいろいろあった夫です。正社員である後輩に対する思いが、多少鬱屈するのは仕方のないことと思っていました。しかし、結局夫は自分の言うことを聞いてくれる人、自分のために骨を折ってくれる人が良いんだな~、と思うのです。
ずっと都合が良い人っている?
家でも私が夫の言うことをウンウンと聞かないと、怒り出すことがありますが、職場でも本質は変わらないのでしょう。自分に都合の良い人がずっとそのままという保証はどこにもありませんがね…
まあ、職場に良い人がいると思えるのは喜ばしいことです。良い年をして噛みつきそうな顔で後輩の批判ばかりしているより、「いい子なんだよ」と言っているときの方が夫も穏やかで良い顔をしていますから、私も嬉しいです。
私はただ、後輩社員の方が決して無理をしていませんように、おじさんの相手が嫌になりませんようにと願うだけです。