鍋で失敗!

白菜は虫を見逃しがち 生活

お正月に「きのう何食べた?」というドラマの一挙放送をしていました。西島秀俊さんが扮するシロさんの作る鍋が美味しそうだと思って、私も作りたくなりました。

鍋に向かない夫の言い分

鶏もも肉を水からコトコト煮て、白菜、ネギ、しいたけ、豆腐を入れただけでなく、私は鶏つくねを作って入れました。でも、夫は鍋を食べるときに一々自分で味付けするのが面倒だといました。出来上がった鍋を目の前にして、今から鍋に醤油を入れて味をつけてくれなどといい出す始末です。

今更もう無理だから、ポン酢で食べようよ、と声をかけて家族全員で食べ出しました。鶏肉はホロホロと柔らかくなっていたし、つくねを入れたことで食べごたえも出たと思っていましたが、ここでまた夫からもっと肉を入れろとの指示が出ました。私はそろそろお腹がいっぱいになってきたところで、締めの雑炊のことを考えていたときでした。

「もう肉はいいんじゃない」と私がいい、次女も「全部食べて、それでも足りなかったら入れようよ」といいましたが、夫は気分を損ねたのか、大げさにため息をついて、自由に鍋も食べられないのかと悪態をつき始めました。結局鍋に残った具を全部食べ終える頃には全員がお腹いっぱいになったようで、夫も何もいわなくなり、無事に雑炊を作ることができました。

我が家では焼き肉をしても、同じような言い争いが必ず起きます。夫が子どもが食べるからといって、肉を焼こうとする、子どもは要らないといって食べないから、私は反対する、そして言い争いになるのです。わかっていたはずなのに、「きのう何食べた?」につい、惑わされてしまいました。

思わず料理したくなる、ドラマとは

これは男の人(しかもゲイであることが重要)が料理をするところがよかったのではないかと、自分では思っています。妻とか、シェフという性別にとらわれない存在が料理をすることで、出来上がる料理の価値が増したように感じられました。性別が何であれ、食べること、食べさせることは大切であると、教えられました。

「きのう何食べた?」は、何にも邪魔されずに料理を楽しめるドラマです。おじさんもおばさんも、ドンドン見たほうがよいですよ。美味しそうと思う気持ちが、料理をしたいという気持ちを呼び起こしてくれます。

ケンジが愛するシロさんのために、作るだし巻き卵と白和え、鶏の雑炊も、本当に美味しそうでした。私は普段食べ物が出て来るドラマにはほとんど心が動きません。「孤独のグルメ」も主演の松重豊さんは、大変味のある俳優さんで大好きです。ですが、正直いっておじさんがご飯を食べている様子をじっと見ていても、私の心は動かないのです。

鍋は人間関係を表す!食べるときは注意!

正月早々、鍋を作るという失敗を私にさせてしまった程の「きのう何食べた?」に出会えたので、年末年始の再放送の嵐にも、メリットはあるとわかりました。自分からは決して、見ることはないドラマだったからです。出会いはどんな形で訪れるのか、わからないものです。

それともう一つわかったのは、鍋を和やかに食べられるのは、よい関係の相手に限られるということです。家族であってもちょっとした気持ちのズレで、美味しく食べられなくなってしまいます。私の夫も、よかれと思っていったのであって、それほどの悪気はなかったのかもしれません。ドラマで、2人で鍋を食べるシーンは、シロさんとケンジの関係のよさを表していたのかもしれません。

よく忘年会の最後の方になって、鍋が出て、職場の人たちと食べましたが、あれはかなり思い切ったことだったのだと、今になって思います。確か、男性社員が自分の箸を直接鍋に入れて、女性係長に仕事のときよりも真剣に怒られていました。鍋は人間関係を暗示する、ちょっと怖いメニューなのかもしれませんね。

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