先月、山口県の阿武町でコロナ関連の給付金4630万円を、誤って1人の町民の口座に振り込んでしまったそうです。給付金を振り込まれた町民の男性は返還を拒否。大問題になっています。
男性の弁護士は現在男性の手元に給付金はなく、返還は困難と記者会見で語っていますが、何に使ってしまったのかなど、具体的な説明は一切ありませんでした。このような報道を見聞きしていると、何だかモヤモヤしてくるのは私だけなのでしょうか?
説明が足りないと思う
まず、誤って振り込んでしまったという阿武町もおかしいと私は思います。お金は463世帯に10万円ずつ振り込まれる予定でした。だから10万円を間違って男性の口座に振り込んだというなら、わかります。しかし、振り込まれたのは4630万円全額でした。
なぜ、このような間違いが起こってしまったのか、報道するならそこもきちんと説明しないと、10万円を受け取るはずだった阿武町の人たちも納得できないのではないでしょうか。これは振込を担当した人もグルだったと受け取られてもおかしくないことだと私は思います。振込を担当した人の無実を証明するためにもきちんとした説明が必要です。
また、お金はすべて手元にないという男性の証言もきちんと確かめたのでしょうか。もしかすると男性は数年間服役しても、4630万円を自分のものにした方が得だと考えているのかもしれません。
ニュース番組では借金があったのではないか、ギャンブルに使ったのではないかなどと取りざたしていましたが、彼は投資をしたのかもしれません。自分が服役中に投資をしてお金を増やそうと考えているのではないでしょうか。それなら4630万円が彼の口座から消えているのもおかしくないと思います。
男性は逃げはしないし、罪も償うと言っているそうですが、本当の意味での償いができるのかは疑問です。罪を償うのは数年間服役して、時間が経過したらおしまいというものではないはずです。今回彼が返さないと言っているお金は先程も言った通り、コロナ関連の給付金です。給付される予定だった阿武町の463世帯では、給付金を切実に待っている人がいたはずです。
償いはそう簡単にできないはず
彼がその人たちの各々の事情も汲み取り、生活の支えになるなら、罪の償いができると言えますが、彼にそこまでの気持ちがあるとは思えません。そんなに立派な人ならば、見に覚えのない収入があったからと言って、すべてを使ってしまうはずがないからです。
男性は1世帯10万円と軽く考えているのかもしれません。誰を傷つけたわけでもないし、一家を壊滅させるほどの大金をせしめたわけでもない、世の中にはもっと大金を1人で横領している人もいる、と考えているのでしょう。
私も10万円が誰かの生活を変えるとは思っていませんが、変えるきっかけにはなるかもしれません。本当に苦しいとき、あのときの10万円があったら、と思わないとは限りません。人間はそんなに多くの人の人生に責任が持てるものではありません。男性にはそのことを自覚した上で、ぜひ4630万円全額を返金して欲しいです(多分できると思う)。もし、それができないなら、せめてすべてを話すくらいの正直さを期待したいです。
それにしても最近のニュースを聞いていると、知りたいことは伝えられずモヤモヤがつのるばかりです。