現在敷地内の倉庫を解体している最中ですが、夫がやたらと外で作業する人たちのことを気にしています。それもベテランの社員であろう人のことは気にならず、いかにもアルバイトと言ったふうな人のことを気にしています。
作業の初日、社員ふうの男性は1人でどこかに昼食を食べに行きました。後にはアルバイトふうの男性(我が家の娘たちよりも若いくらいの年齢です)が残され、彼らは我が家の敷地内の地面に座って、弁当を食べることになったのです。
夫の父性が爆発?
夫はそれが可愛そうだと言います。確かに我が家の敷地内には日陰があまりありませんから、私も暑いだろうなとは思いました。しかし、夫はかなり感情移入しており、社員ふうの男性に対して「自分だけで行くなんて!あの2人も連れて行ってやればいいんだ」とまで言うのです。
確かに熱中症が心配ですが、夫の言うことは余計なお世話かもしれないと、私は思いました。アルバイトの男性たちも、昼休みは上司と離れて自由に過ごしたいのかもしれません。だから、夫の言うことはあまり真に受けていなかったのですが、夫は我慢できなかったようで、飲み物を買って来たのです。
それも500mlのペットボトルが24本入ったダンボールを2箱。加えて冷たい方が良いだろうと、冷蔵庫の中の氷をすべて持っていきました。さらに夫は彼らにアイスクリームを持っていき、食べるようにと勧めたのです。
ついに夫を止めた
その次の日も夫は暑さを気にして、彼らにアイスクリームを買ってくると言いましたが、私はついに夫を止めることにしました。暑いところで作業をしている人たちにアイスクリームを差し出したら、食べたくなくてもその場で食べることになります。ちょっと置いておくということはできません。
それに業者からは事前に「お茶の準備は結構です」と言われていました。
昨日あげた飲み物もたくさん余っているようだし(しかも夫は前日にアイスクリームだけでなく、団子やまんじゅうも買って持っていったのです)、今日はもういいんじゃない?
夫はハッとしたように「そうだね、あんまり気にしても仕方がないよね」と言って、もう何かを持って行くとは言わなくなりました。
人がおせっかいになるには理由があった
よくおばさんはおせっかいと言われますが、おせっかいに男女差はないことが夫を見ているとわかります。そして私は夫を見ていて、その理由もわかるような気がしました。夫のしごとはゴルフ場のコース管理です。屋外での労働です。
中途採用だったため仕事をしている期間は20年と年齢にしては少ないかもしれませんが、この20年の間に夫は様々な思いをしたことでしょう。特に天候は人間ではどうにもできないため、ある程度は我慢するしかありません。それがわかっているから、夫は自分の子どもよりも若い人が頑張って働いているのを見ると、何かしてあげたいと思うのです。
そして、手っ取り早いのが飲み物や食べ物をあげることなのでしょう。大体、夫はとても良く食べるため、何かを勧められて困ったとか、要らないなどと考えたことがないのだと思います。自分が飲み物や食べ物をもらったら嬉しい、だから人にも同じようにしたいと思うのでしょう。
今回、夫を通しておせっかいな人というのは、人生経験が豊富な人、自分の中に引出しをたくさん持っている人なのかもしれないと思い、おせっかいということに対して少し気持ちが変わったように思います。
でも、やっぱり…
夫の気持ちは尊いものですが、私にはどう見てもアルバイトの男性たちが戸惑っているようにしか見えませんでした。少しなら嬉しいことでも、後から後からこれでもかと持ってこられたら、戸惑うだろうし、人によっては迷惑と感じかねません。
それに何かしてもらったら、してもらった方がお礼を言わなくてはいけません。そういうコミュニケーションをしている時間が惜しいから、最近では家に職人さんが入ることがあっても「お茶の準備は結構です」と言われるのでしょう。
だから、やっぱりおせっかいは程々にと言わざるを得ませんね。