家族じゃない、女性でも男性でもない、ただの人間という感じが心地よい「家政夫のミタゾノ」

家政婦ドラマ 話題 テレビ

10月から「家政夫のミタゾノ」を見ています。夫は「え~、こんなの見るの?」と言いましたが、私はなんとなくこのドラマが好きです。

家政婦は女性の仕事だと思っている人が多い?

家政夫よりも私たちには家政婦の方が馴染み深いはずです。つまり、家事を行うのはプロもアマチュアも女性だと思ってきた人が多いのです。少なくとも1960年代前後に生まれた人は、そんなふうに思っているのではないでしょうか。

しかし、このドラマの主役・三田園さんは松岡昌宏さんが演じており、男性です。女性らしい服装をしていますが、家政夫と名乗っているところから、男性であることを隠しているわけではなさそうです。

家事をするために家の中に入ってくるものの、家政夫は一つの職業ですから家族とは違います。三田園さんは女性の服装をして、裏声で話しているにもかかわらず、女性とは思えないし、かと言って男性とも思えません。

彼女はいつも毅然と背筋を伸ばしており(それでなくてもデカいのに)、わざと女らしく振る舞うことはありません。つまり、三田園さんは誰にも何にも属さない(男性でも女性でもなく、所属している家政婦紹介所の中でも、人と群れることなく独立した存在のように見えます)、一般社会の中ではかけ離れた存在です。

三田園さんが秘密を暴くと私が感じること

そんな彼女は派遣先で次々とその家の秘密を暴き出します。それは一見、好奇心ゆえのようですが、私にはその家の見えない何かを大々的に片付けているように思えます。

私たちが戸棚の中を片付けをするとき、まずはそこに入っているものをすべて外に出します。そうして、戸棚の中をキレイに掃除してから、入っていたものを選別して、再び収めるでしょう。

戸棚の中にはもう不要なものが紛れ込んでいるはずです。私ならそれらを捨て、ごちゃごちゃになっていたものは分類して、この先使いやすく収納します。三田園さんは人の心に溜まったものも、同じようにすべて一旦外に出して、整理しているのではないでしょうか。

三田園さんがそれをできるのは、先程も言った通り、誰にも何にも属さない存在だからだと私は思います。どこにも属していないからこそ、その家を俯瞰して見ることができます。彼女には何を捨ててナノを残すべきかが、ちゃんと見えているのだと思います。

三田園さんが行う片付けを見ている者は、まるで自分の内面が片付けられたような気がすることでしょう。まるで自分の内面が浄化されたような思い、これこそがこのドラマで得られる最大のメリットです。

それで、また気持ちよくなりたいと思ってしまい、つい毎週三田園さんの顔を見てしまうと言うわけです。三田園さんが所属している家政婦紹介所も、清濁併せ呑むと言った雰囲気で、私は好きです。

家政婦紹介所も良い雰囲気

三田園さんが家事ができるから雇っている、彼女がどんな人間であるかは関係ないという感じが何とも心地よさを感じさせます。家政婦たちがワイワイと集っている中に三田園さんが入ることはありません。

しかし、その直ぐ側に三田園さんは一人で座っており、それに違和感がありません。誰も「三田園さんもご一緒に」などと言わない、けれど三田園さんを認めている関係。これは人間関係の理想を表しているとも思えます。

最初はパクリドラマなのかと思いましたが、思いがけず大好きになりました。まあ、実際の家政婦(夫)さんたちが、このドラマを見てどう思うかはわかりませんが…

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