年が明けてからは大きな災害や事故のニュースばかりを聞くようになり、すっかり鳴りを潜めているのが「パーティー券」という単語ではないでしょうか。この言葉を聞くと、私は遠い昔になった高校生活を思い出します。
入学してすぐに言われたことは?
私が入学したのは、当時創立間もない高校でした。それほど学力は高くないけれど、真面目でおとなしい生徒が多いと評判でした。入学して間もない朝礼のときに、校長先生がこんな話を聞かせてくれました。
当校の学生はいわゆる良い子が多く、とても絡まれやすいです。毎年、新学年の始まりのときには繁華街でパーティー券を売りつけられる事案が発生しているので、よく注意をするように
校長先生はパーティー券を買えばパーティーに行けるのだと思ってはいけないと続け、高い金額を支払っても、楽しい時間やごちそうは期待できない、パーティー券は普通の高校生を騙してお金を取り上げるための不良の道具だということを教えてくれました。
それ以来パーティー券という単語は私にとって、ろくでもない言葉となりましたが、幸いなことに現在までそんな単語を聞くことはなく、すっかりそんな単語の存在を忘れていたのです。
高校生のとき以来に聞いた単語「パーティー券」
最近になり、国会議員たちがパーティー券を販売して、裏金をこしらえていたと報道で知ったときに、私はすぐに校長先生から40年以上前に聞いた話を思い出しました。
校長先生が決して買ってはいけないと言っていたパーティー券。それを買わざるを得なかった人たちが、今の日本には山のようにいるわけです。
校長先生によれば、パーティー券を売りつけるのは不良でしたが、現在の国会議員たちはみんな不良なのでしょうか。そんな人たちが国民の税金を使い、国を動かしている、これは相当にひどい状態だと思えてなりません。
もし、校長先生が今も存命なら(その可能性はなくはない)、何と言うか聞いてみたいような気がします。
他にもこんなことを
校長先生は他にも、車と接触事故を起こした学生が出たときには、こんな話をしてくれました。
事故の瞬間は気が高ぶっているため、すぐにその場を去りたくなるかもしれない。しかし、後から捻挫や骨折がわかることもある。決して「大丈夫です」とか「すみません」と言わずに、落ち着いて相手の連絡先を教えてもらおう。
これも全くその通りで、今も大変役に立つことを教えてもらったと思っています。校長先生の話など、学生時代に何回聞いたかわかりません。
そのほとんどを忘れてしまっていますが、本当に納得したこと、自分で役に立つと思っていることは生涯忘れないのだな、と思います。やはり校長先生に今の世の中をどう思うか、話を聞きたいですね。