地震の報道を見ていると、「低体温症」という言葉がよく出てきます。被災地である能登半島は寒さが厳しく、避難所は決して良い環境ではありませんから、低体温症には注意するべきです。
初めて低体温症について考えた
寒い地域の避難所や山など、低体温症はそういった特別な場所で起こるという、半ば思い込みのようなものが私にはありました。しかし、私が見ていた報道番組では、低体温症は決して特別なことではなく、誰にでも起こることなのだと注意喚起をしていたのです。
2021年、日本のすべての都道府県には低体温症で命を落とした人がいました。しかも屋内で発症した人が多いことから、私にも低体温症になる恐れが十分にあることがわかります。
上記のサイトによると、2013年から10年間では熱中症よりも低体温症の方が1500人ほど死者数が多いのです。そうは言っても、実際に低体温症になると、どのような症状が出るのかわからない方もいるでしょう。
私もピンと来ていなかったのですが、寒いときに起こる身震いはすでに軽度の低体温症になっている証拠だそうです。軽度以上になると意識が朦朧とするなど、もう救急車の要請が必要な状態になります。
実は私にも経験があった
実は私、今から10年ほど前の年末に低体温症になりかけたのです。中学校のPTA役員をしていた私は、学校とPTAが主催する夜間パトロールに参加。夜間で寒いことはわかっていたので、自分なりに防寒はしていました。
程よい距離を歩いてパトロールをするし、1人ずつカイロも配られたので、防寒対策はバッチリだと思っていたのです。しかし、パトロールを終えて帰宅するときになったら、今までに経験したことのない震えを感じました。
中学校までは少々距離があったため、車で来ていたのですが、車の運転ができるのか?と不安になるほどの強い震え。結局震えを我慢しながら何とか運転して自宅に帰りつきました。すぐにお風呂に入って体を暖めましたが、その日からしもやけになるなど、散々な目にあいました。
低体温症についての知識が必要
しばらくはあの震えは何だったのだろう?と考えることもありましたが、そのうち忘れてしまいました。今回、やっとあれは低体温症の始まりだったのだとわかり、とても納得しています。本当に誰にでも低体温症になる可能性はあるわけです。
あの日は無事に自宅に帰り着いたから良かったですが、下手をしたら意識障害を起こし、事故を起こしたかもしれません。自分が低体温症だという自覚があれば、少し暖かい場所で休むなどの対応を取れたはずです。考えると、ちょっと怖くなります。
熱中症についての知識は広く行き渡るようになりましたが、低体温症はもう一歩かもしれません。低体温症についてみんなが知っているようになれば、寒い時期の行事も見直されたりするかもしれませんね。
年末年始は子どもたちの気が緩み、非行に走るかもしれないということで夜間パトロールを行っていましたが、繁華街だけでなく河川敷まで歩いたんですよ。歩きながら、『こんなところに居たら、非行に走る前に命の危機だな…』と思ったのをよく覚えています。
こんなの、見直すべきですよね。