先日、テレビを見ていたら出演していたまだ若いご夫婦(昨年赤ちゃんが産まれたばかり)が、離婚寸前まで行ったと語っていました。4ヶ月間の別居を経て、もう一度やり直そうということになったのだとか。
妊娠・出産にかけてのことは尾を引くよね…
別居に至った原因はいろいろとあったようですが、まずは妻の妊娠がわかった頃に夫が退職をしたことです。本来周りからのサポートが欲しい妊娠期間。そのときに自分が夫を支えなくてはならなくなったのがしんどかったと妻は言っていました。
夫は再就職をしたものの、それもすぐに退職してしまいます。妻もつわりが重くて仕事が続けられない状態に。その後、妻は出産をしたものの、夫と自分の違いに気がついてしまいます。
赤ちゃんが3時間おきに授乳が必要なことすら、自分で学ばず妻に教えてもらうのが当然と思っている夫。妻だって一人目の子どもの場合、赤ちゃんの扱いについては初心者です。しかし、妻の場合は誰かに教えてもらわないと、わからないから何もできない、ということは許されません。
もし、夫が「教えてくれれば、何でもやるよ」と言ったとしたら、それは育児は他人事であると言っているにも等しいと妻は感じたのではないでしょうか。出産前から感じていた夫への違和感が確固たるものになったとしても不思議ではないでしょう。
夫も何もわかっていなかったな
こんなことを考えながらテレビを見ていたら、夫がすぐ側で嫌そうな顔をしながら、こんなことを言いました。
この奥さんもさ~、夫に多くを望み過ぎだよ。夫は初めてで何をしていいかわからないんだよ。奥さんはそんなことを言えるほどの人間なのかな。
出産したばかりのとき、お母さんの身体は思いの外ダメージを受けています。そのダメージが回復していないうちから、赤ちゃんの世話で寝不足の毎日を送らざるを得ません。夫にわかるように、優しくやるべきことを伝えられる状況にはないのです。
夫はすぐ側で私を見ていたにもかかわらず、私が出産で受けたダメージのことなど、てんでわかっていなかったんだと思うと、ショックを感じました。
我が家は軌道修正のチャンスを逃した?
父と母、どちらも最初は子育ての初心者です。それなら父が母に一方的に教えを請うのもおかしなことだと考えて、父は自分は何をするべきか、自分で考えて実行しても良いのではないかと思うのです。
もちろん、母がこれをやって欲しいと言ってきたら、それをやれば良いとは思いますが、何も言わない母であっても、言えない状況にあると考えて、何かをしようとするのは大切なことだと思います。だって、子どもは2人の子どもですから。
私は子どもを産んだばかりの頃、夫にこんなことを言われました。
働いて金を稼ぐのも、立派な育児参加だよ。金がなければ子どもは育てられないんだから。だから、俺は立派に育児をしているんだ。
これで、私はすっかり諦めてしまいました。夫を育児に巻き込むために話し合う気は一切なくなりました。それじゃあ、稼いでもらいましょう、そんな気持ちでした。私は家事と育児に専念します、と心に決めてあっという間に30年が過ぎたのです。
しかし、我が家の大黒柱はあまりに細かった。現在は定年退職した夫ですが、経済状態はあまり良いとは言えません。食べていくことはできますが、もし何かあったら対応できない恐れがあります。まあ、娘たちが完全に自立していないこと、最近の物価の上昇など、悪い条件も重なりました。
私がほそぼそとでも働いて家計を支えていたら、状況はきっと変わっていたと思います。もっと夫婦で協力しあっている家庭の方が、子どもにとっても良い影響があるのではないでしょうか。
赤ちゃんが産まれたばかりのご夫婦でもし、意見がぶつかるとしたら、それは大きなチャンスかもしれません。思い切り言いたいことを言ってスッキリしてから、軌道修正ができると思います。
テレビに出演していたご夫婦の今後は明るいと思います。喧嘩を恐れていてはちゃんとした夫婦にはなれないのかもしれません。私ももっとちゃんと喧嘩をすれば良かったです。
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