コロナ騒ぎで休校が続く中、どうしても子どもがいる家庭ではお父さんやお母さんが勉強に付き合ったり、教えたりする機会が増えているのではないでしょうか。
私の親も教えられなかった
私自身も小学校の低学年だった頃は、わからないことがあると気軽に親に教えてもらおうとしていました。ただ、それで疑問が解消とはならず、話がこじれてしまうことが度々ありました。特に母は私が算数ができないのをとても心配していたので、教え方にも熱が入っていました。私の理解が遅いと、竹のものさしで頭を叩いたそうです(私自信は記憶にありません)。
何回か親子ともに不愉快な思いをした結果、私の実家では勉強がわからなくても、絶対に親には聞かないというルールが出来上がりました。このことを私はまあ、仕方がないと受け入れていましたが、自分が親の立場になってからは、親の気持ちがよくわかるようになりました。私も子どもに納得のいくような教え方はできませんでした。
学校の成績だけがすべてだと思っていたわけではありませんが、学校の授業がまるでわからないのでは、登校することが嫌になる場合もあります。うまく教えられないといういらだちと、子どもの学校生活への不安から私は疲れてしまいました。
先生も自分の子には感情的になる!
現在27歳の長女が小学3年生のときの家庭訪問で、先生に「子どもに勉強を教えられません。いつも、親子ケンカになってしまいます」と相談したことがあります。先生の答えというのは、こうでした。
私も自分の子どもに教えようとすると、ケンカになります。自分の子どもには感情が入ってしまうので、仕方がないです。お母さんは無理をしないで、学校の先生に任せてくれてよいですよ。勉強を教えるのは先生の仕事ですからね。
この先生の言葉で、私はすっかり吹っ切れました。子どもに勉強を教えられないことで、少々後ろめたい気持ちがありましたが、それは無視をすることにしました。だって私は先生ではないのですから。
教えるのではなく、付き合う?
今、昔の私のように後ろめたく思っている人がいるなら、やはり無理をしないで、と伝えたいです。私は無理して教えるのではなく、勉強に付き合う、もしくは一緒に勉強することならできると思います。脳トレをすると思って、子どものドリルなどをやってみたら意外に面白いかもしれません。
私は娘たちが中学生の頃、数学の問題を勝手に解いて、まだまだ私も捨てたもんじゃないなどと、自己満足していました。これだけでも、子どもにとっては刺激になりますし(お母さんにも解けるんだから、自分にもできるだろうと思ったようです)、我が家の場合は話題作りにもなりました。
娘たちに影響はなかった
ちなみに私の娘たちは、それほど良い成績ではありませんでしたが、普通の成績でした。本人がそれでよいなら、問題なしといえる程度ではありました。すでに成人してしまった今、私が勉強を教えなかった悪影響も見られません。
長女などは、高校から美術科に進学しましたが、絵が好きになったきっかけは、私と一緒にしたお絵かきだったということです(私の絵はハッキリいって上手ではないです)。親は子どもに、自分で意図せずに教えることもあるかもしれません。勉強を教えられないからといって、自分を責めなくてもよいのです。