無事、埼玉から箱根のゴルフ場に出張に出かけた夫でしたが(出張中は従業員寮に宿泊します)、出かけて4日めの朝に一時帰宅しました。最初は県をまたぐ移動は駄目と言われましたが、自家用車を使っているし、自宅と職場の往復なら良いとお許しが出たそうです。
しかし、そのお許しを出したのは、その場の責任者で、それよりも上の立場の人は夫たち、出張に来た人たちが、期間中に県をまたいで移動していることを知りません。夫はその責任者との、ここだけの話で帰って来たというわけです。
もし、コロナに感染したら責任問題?
独身の人などは帰らなくても良い、とその場に留まったそうですが、夫は渡りに船と帰って来ました。何事もなければそれで良いですが、もし夫がコロナに感染したら、感染経路を探ることになります。そうすれば、ルールを無視して県をまたいで移動していたことも知れて、責任問題になるかもしれません。
確かに夫は今回、家と職場の往復しただけでしたが、途中でパーキングエリアに寄って、買い物をしたりトイレに行ったりしています。そのとき、絶対に感染しないとは言い切れません。考えれば考えるほど、危ない綱渡りをしているような気になりました。
夫に許しを出した責任者は、そこまで考えていたのでしょうか。もし、夫がコロナに感染したら、周りの人にコロナをうつしてしまう心配の他に、その責任者の立場まで心配しなくてはならない、そう気がついたら、私の方がドキドキしてきました。
夫も、同じ気持ちになったようで、こんなことを言っていました。
帰るの我慢すれば良かったのに
俺は絶対にこの2日は従業員寮にいたことにしなくちゃいけないんだ。嘘をつきとおすしかない!
そこまで考えるなら、帰って来るのをやめれば良かったのに、とも思いました。だって行ったきりではなく、2週間なのです。期間限定です。
夫は従業員寮では個室に入りましたが、風呂もトイレも共同で、やはり落ち着かないそうです。珍しく便秘になったとこぼしていました。昼は社員食堂で食べられますが、夕食時はやっていないそうで、毎日コンビニで買ったもので済ませているとも言っていました。
そうなると、家に帰りたい、という気持ちもわかります。もう、若くないから余計に普段と違う生活は嫌なのでしょう。
実は毎年人が移動している
大体、住み込みで手伝いに行くなどということが、当然になっているのがいけないという気もしますが、ゴルフ場では普段は良くても、大きな大会になると人手不足になるところがほとんどだそうです。
だから、大きな大会があるとどのゴルフ場ででも、各地の同業者から人手を借りないと立ち行かなくなってしまいます。毎年、ゴルフの大会がある度に、人が移動をしているのです。
今回の箱根のゴルフ場にはわざわざ北海道からも人が来ているそうです。きっと大会のために臨時の職員を雇うよりも、すでに慣れている人を借りた方が、ゴルフ場にとってはメリットが大きいのだと思います。
ですが、このご時世に各地から人手を借りるというのは、一企業としてはどうなんだろうと疑問を感じざるを得ません。北海道も箱根のある神奈川も、そして我が家のある埼玉もコロナの感染者数が増え続けています。そんな場所から人が移動をするというのは、コロナの感染を広げることになると思われても仕方がありません。
企業の良心だって疑われてしまうかもしれません。でも、そういうところからお給料をいただいて私たちが生きているのも真実です。
正々堂々と移動できる世の中が早く帰ってくるように
いろいろと複雑な思いですが、これだけは言えます。今回のことで、ひそかに行き来している人はたくさんいるのだとわかりました。遊びで移動している人もいるかもしれませんが、生活のためにしている人もたくさんいます。人流を減少させるのはこれ以上、無理です。
コロナを収束させるには、もっと別な手立てが必要です。
今も単身赴任をしている人は、自宅に帰りにくい状況が続いています。夫のように、ここだけの話に頼って、コソコソ帰らなくても良い世の中が早く帰ってくることを願っています。