大掃除で焦らない

掃除

12月になると、気になるのは大掃除という主婦の人も多いのではないでしょうか。
私も30年近く主婦をやって来て、毎年大掃除には翻弄されてきました。

頑張っても、大掃除が苦手だった

母親の姿を見ていたからか、テレビのコマーシャルで華々しく宣伝されるせいか、年末には大掃除をするものだと、自分自身刷り込まれて来たように思います。でも、私のやり方が悪いのか、我が家の汚れ方が半端ないためか、いくら頑張ってもそれほど清々しい気持ちにはなれませんでした。

例えば、窓ガラスはどうすれば、ピカピカになるのでしょうか。少しでも見る角度を変えると、白い拭き跡が残っているのを私は発見してしまいます。家も古くなるに連れて、掃除をしても達成感はなくなりました。

それどころか、掃除のし過ぎで疲れてしまったためか、年末の29日にものもらいになり、目に激痛が走り、急いで眼科に駆け込んだこともありました。夫にも普段、毎日掃除をしているんだから、これ以上家の中でセカセカしないで欲しいといわれてしまいました。

大切なのは、どこも汚れていないこと

それ以来、あまり年末だからといって、掃除に熱を入れないようにしています。毎日している掃除に少しずつ、プラスをして家中を掃除していこうと心がけています。こうして少しずつやっていると、家の中がピカピカになったという達成感はありません。でも、どこかがものすごく汚れているということもないので、これでよいと思うようにしています。

いつもの掃除にプラスして少しずつ家中を掃除をするように心がけていれば、いつかは家の中を一通り掃除ができるはずです。家の中を一通り掃除しようと、心がけるのは実は大切なことです。

何も考えずに、普段のルーティーンになっている掃除だけを繰り返していると、気が付いたときには頭を抱えてしまいたくなるほど、どこかが汚れていることがあります。

私はPTAの役員をしているときに、1年間上の空で掃除をしていたため、気が付いたときには食器棚の中がひどいことになっていました。見た目には気付かなかったのですが、拭き掃除をした布巾をみて驚きました。文字通り真っ黒になっていたのです。床を拭いたら、雑巾が真っ黒になることがありますが、本当にそれくらい布巾が真っ黒になりました。

汚れていなければ、よいではないかという心境

大切なのは、家中ピカピカなことではなく、どこもそんなに汚れていないということです。 大掃除でさっぱりすることにこだわっていたのは、自分だけかもしれません。それに主婦は掃除だけをしているわけにはいきません。おせち料理(おせちを食べなくても、それに変わるものは食べるでしょう)の段取りもしなくてはならないし、年が明ける前に済ませておきたい用事がきっとあるはずです。

大掃除でさっぱりしても、それは長くは続きません。家族が生きている限り、暮らしている限り、家は汚れます。掃除は一生続きますから、年末だけ力を入れるよりは、1年間均等に力を入れてやっていこうというのが、今の私の心境です。

掃除で苦労している間が華!その理由は?

それに人が住んでいるから家が汚れますが、住まなくなったら、もっとひどいことが待っています。人が住まなくなった家は、あっという間に朽ちていきます。私の住んでいる家は同じ敷地の中に祖母の家がありました。築100年くらいの立派な日本家屋でしたが、祖母が亡くなってからは10年ほどで廃屋同然となり、取り壊しを余儀なくされました。人が住んでいて、汚れる間が家にとっても華だといえるでしょう。

人間が生きていれば新陳代謝をします。要らないものは外に出します。家にもそれと同じことが起こっていると考えて、掃除は家の新陳代謝の一環だと理解してあげるとよいのではないでしょうか。

きっと生きている人間が住んでいることで、家も生きているのです。家を支えてあげる、助けてあげると考えると、掃除も少し楽しくなってくるような気がします(あくまでも個人の感想です)。

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