夫が自分の弟の部屋探しに付き添ったとき、余計なこと（自分の精神疾患について）を言うのを止めようとしましたが、弟は言うことを聞くどころか、とても反発して気分を害してしまいました。
夫は弟に何を言っても聞いてもらえず、なだめすかすのに疲れたようでした。ここで夫が怒ってしまえば、話は簡単ですが、弟を相手に怒っても何の解決にもならないことがわかっていたので、一生懸命に我慢をしたようでした。
我慢した夫に弟は
そう、弟に怒っても、部屋探しが滞るだけです。弟が行き場を失ってしまうと、夫にもどうしたら良いか検討もつかないのでしょう。我が家に連れてくると言っても、我が家には客が泊まれるような部屋はありません。夫婦の寝室で3人が眠るのもできないことはないでしょうが、なかなか現実的ではないように思います（以前弟が我が家に一泊したことがありましたが、お互いに大変でした）。
自宅で一人になってから、弟はネットで検索をして賃貸住宅を探す際に、精神疾患についてはあまり話さない方が良いと確認しました。そして夫の言うことは正しかったと電話で謝ってきたのです。夫は、どうして俺の言うことは聞かないのに、ネットの記事は正しいと思うのだろうとぼやいていましたが、私も似たような経験をしています。
私の言うことは聞かなくても、医師の言うことは？
私の場合は母でした。母が最後に入院したとき、急激に病が進行して幻覚や幻聴に悩まされました。自分は病院に拉致されている、おかしな薬を投与されていると、私に訴え、娘ならば助けるべきだと怒り続けました。
私がなだめようとすると、母は私のことを病院の手先だ、病院にへいこらしているろくでもないやつだ、と罵りました。私が何を言っても母はずっと怒っていました。看護師たちにも怒っていました。しかし、あれほど病院に拉致されていると言っていたのに、母はずっと医師にはそれは礼儀正しく挨拶をしていました。医師の言葉には「はい」とうなずいていたのです。
夫の弟と母は、家族の言うことには耳を貸さず、自分にとって権威のある言葉だけに耳を貸していました。弟にはネットの記事、母には医師の言葉が何より重みのあるものだったのでしょう。
何も聞いてもらえないと自分の心が折れそうに
もっとも身近で心を砕いているはずの自分の言葉は聞いてもらえず、たまにしか話さない相手の言葉には素直にうなずくのを実際に見てしまうと、それこそ心が折れそうになったものですが、夫もきっとそうだったのだと思います。
しかし、私たちは普段一緒にいる人の言うことを軽くみる傾向があるようです。自分もよく考えると、親の言うことには反発したし、夫の言うことは一々気にかけることはありません。家族が自分の言うことを聞かずに反発するのは、距離が近い証で、人間と言うのは、そういうものなのだと思うことにした方が自分の気持ちは楽なのかもしれません。
今回は、私も同じ経験をしていたために、夫の気持ちを思いやることができました。これはこれで良かったのだと思います。今もきっと病気だったり、年をとったりした家族が自分の言うことに耳を傾けてくれないと、困っている人がたくさんいるのでしょう。
私が言っても仕方のないことですが、「頑張ってください。みんな同じですよ。あなただけではないですよ」と言いたです。
母はもう年を取っていて、諦めもつきましたが、夫の弟とは付き合いが長くなりそうで、困ったなあと思っています。夫にはうまく一線を引いて、自分を守って欲しいです。夫の弟と私は多分これから先もそんなに深い付き合いをしないと思います。彼は夫には甘えるでしょうが、私には甘えないはずです。だって他人同士ですから。
よろしくお願いします。
