夫とは大学時代の同級生でした。長い付き合いを経て結婚しました。夫にはいろいろと欠点があるかもしれませんが、それ以上に運の悪いところがあります。
家族運がよくなかった
夫の父は39歳で事故死しましたが、母は夫が20歳のときに亡くなりました。精神的な病のために、死を選んだようです。夫は詳しいことは私には何も話しませんでしたが、夫の父が早くに亡くなったことや、姑(夫の祖母)とうまく行っていなかったことも関係していたようです。
だから夫には家族とはこうあるべきだという思い込みが激しいところがあり、1人で空回りをしてしまうところがありました。特に私たちの年代までの人は、この年齢になったら恋人がいるべき、仕事では正社員になるべき、というロールモデルを作りがちですが、夫の場合はそれが家族関係に出てしまったようでした。
夫が家族とはこうあるべきだと、うるさくいわなくなったのは娘2人が成長して、世の中の規範からずれていることを認めざるを得なくなったからです。これはやはり運が悪いというべきだったでしょう。
仕事運がよくなかった
仕事も3回転職しています。2回めの転職は家族のことを考えてしたのだと思います。自営業となり、スーパーなどに雑誌類を配送する仕事に就きましたが、不況でドンドン収入が減り、最後には半額以下になるといわれ、またもや転職をすることになりました。
現在はゴルフ場でコース管理の仕事をしていますが、夫の立場は準社員です。自分より年下の仕事のできない正社員が高い給料とボーナスをもらっている現実と向き合わなければならなくなりました。
現在の私は結婚29年目の妻として、夫に対しては一切身びいきはないと思っています。その私が夫は仕事に関しては、手を抜かない丁寧な人間だと思っているので(自治会や農協の役員をしているのを見ていれば、わかります)、夫の感じている憤りはもっとだと感じています。だから、やはり夫は運が悪いというべきでしょう。
でも、夫の父は39歳、祖父は32歳で亡くなりましたが、夫は56歳の現在、これといった持病もなく元気で仕事を続けています。痛風ではありますが、いつでも飲みすぎ食べすぎなので、これくらいは仕方がないような気がします。
結婚運はどうだろう?
結婚運の方は、結婚してこの方、絶えずケンカをしてきたような気がしますから、あまりよいとはいえないでしょう。とにかく言い争いが絶えないのは、私がガマンをしないせいもありますが、夫の物言いにも問題があると思います。
カーテンが破けても、網戸が外れても、すべて私が乱暴に扱うからだといわれると、私はとても不愉快になります。レースのカーテンは10年以上たつと紫外線による劣化で破れても仕方がないように思われます。
ただ、夫の弟は、家庭生活がうまくいかないあまりに、妻とは別の女性と子どもをもうけてしまいました。これは言い争うどころの騒ぎではなくなりました。家庭はもちろん崩壊してしまい、そのときの子どもがもう中学を卒業するというのに、まだスッキリとケリはついていないようです。それを思うとそんなに仲良くしていたわけでもないのに、30年近く結婚生活が続いているというのは、逆に運がよいといえなくもないな、と最近は考えています。
運の良し悪しは紙一重かもしれない
自分の子どもならともかく、最初は赤の他人だった人をこうまで近くから見ることができるのは、やはり結婚をしたからです。今説明したような人生を歩んだ人が、私の夫ではなかったら、近くで見ていませんから、間違いなく運が悪いというレッテルを貼っていると思います。でも、夫の人生は運が悪いという一言では片付けられるものではありません。
私も転職を3回もする旦那さんとはやっていけない、と知人にいわれたこともありました。私自身が運が悪いというレッテルを貼られているのかもしれません。でも、きっと私もその一言では片付けられない人生を送っているのです。 そう信じて明日からも、私は生きていきますよ。
こうしてブログに書いていると、あれ、夫はけっこうよい奴ではないかと思えてきました。ブログには思わぬ効果もあったのですね。