私が閉経したのは2015年、51歳のときです。その2年位前から生理が不順になってきました。私はもともと生理が規則正しくあるのが当然だったので、かえって生理周期には気を使っていませんでした。
今思うと、生理痛が重かったわけではないし、私は割と恵まれていたのだと思います。ところが更年期と言われる年代になると、それまで感じなかった異変を感じるようになりました。
排卵痛からの生理不順
40代になると、生理と生理の中間くらいの時期に横っ腹がとても痛むようになりました。生理痛さえもあまり体験したことがなかったので、一体なぜ痛いのかさっぱりわかりませんでした。後にこれは排卵痛だろう、と言われました。
痛いなら、鎮痛剤を飲めは良いですよ。
医師には軽くこう言われただけでした。
そして40代の終わり頃には生理の周期が乱れて、2週間足らずで生理になるかと思えば、3カ月も来ないなど、自分がいつ生理になるのかを予想できない日々が続きました。
49歳のときに、産婦人科を受診しましたが「まだ、閉経はしないと思います。生理不順もあなたの年代では当然のことです」と言われるばかりでした。
生理不順は大変だ
生理の周期が乱れるというのは、医師が考えている以上に嫌なことです。思わぬとき、思わぬところで生理になると、大抵の人は焦ります。生理用品を常に携帯しているとしても、いつでもトイレに行けるかどうかは別だからです。
実家の母も閉経の寸前はいつも、生理になるのではないかとビクビクしていた、と言っていました。閉経寸前のとき、生理がくるととても出血が多いことがよくあります。折を見てトイレに行こう、などと悠長なことを言っていると、大変なことになってしまうのです。
だから、私はこれならいつ頃閉経しますよ、と教えて欲しかったのです。決して閉経が嫌だとか、寂しいという気持ちはありませんでした。いろいろと我慢することがあっても、ゴールが見えていれば何とかなります。
しかし、医師は私を励ますように、これは当然のこと、誰でも同じですよと、繰り返すばかりでした。これは医師のせいばかりではなく、私がもっとはっきりと自分はいつ閉経するのか教えてくれと言えば良かったのかもしれません。
男性の医師には、人前で突然生理になるかもしれない女性の気持ちはわからなかったのかもしれません。
閉経して身軽になったから
結局閉経することで、突然生理になるかもしれない、という悩みは解消、もちろん排卵痛もなくなりました。また、今だから思いますが、私は生理になる前には相当、気持ちが落ち込んだりしていました。更年期もイライラすると言われていますが、私は以前に比べると感情的には楽になっていると思います。
残念なのは、閉経する時期が自分には予想できないため、更年期(更年期は閉経をはさんだ前後10年をいいます)に向けて対策をとれないことです。閉経した後はもちろん、更年期だと自覚できますが、閉経前のことは、後から思い返すことしかできません。
もし私が、自分は更年期に突入しているんだと自覚できれば、排卵痛のことも悩まずに済んだはずです。どんなことでも予め予想していたことと、突発的に遭遇したことでは感じ方が違うのではないでしょうか。
いつ頃閉経するよ、と予想だけでもしてもらえれば、格段に対策を立てやすくなるでしょう。女性も医師も、閉経の時期を予想することをもっと大切にすれば良いと思います。