ジャニーズ事務所で長年にわたって性加害が行われていたことが報道されて、大きな波紋を呼んでいます。年数と言い被害者の人数と言い、かなりの大事件であることを感じさせます。問題になって当然だと思いますが、私には疑問があります。
ジャニーズのタレントはメディアで、よく家族(母親とか姉妹)が勝手に事務所に履歴書を送ったことがきっかけでタレントになったと話していました。今回の報道ではかなり以前からジャニー喜多川氏の性加害についての暴露本が出版され、事務所内でも噂になっていたと言います。
疑惑の事務所に家族を加入させたい人がいるのだろうか?
そんなところに自分の大切な息子や兄弟を任せる気になるものでしょうか。多くの男子が事務所には所属しているでしょうから、誰もジャニー氏の噂について知らなかったのはおかしいです。
最初は知らなかったとしても、知った時点で息子や兄弟に事務所をやめるように説得した人はいなかったのでしょうか。もし、そんな人がいたとしたら、今回のように多くの犠牲者が出なかったのではないかと思います。それともそのような家族の声は事務所側に握りつぶされてしまったのでしょうか。
もし、そうなのだったら、余計に悪質です。ジャニー氏がどんなに強大な権力を持っていたとしても、彼に加担する人間が複数いない限りは性加害を犯すだけでなく、被害者の声を握りつぶしながら、長年に渡って活動を続けることはできなかったに違いありません。
多くの加害者の存在を認めた方が良い
9月7日に行われた会見の様子を見ていると、すでに亡くなっているジャニー氏にすべての罪を背負わせ、自分たちは何も知らなかった、自分たちも被害者の側なのですと言い訳をしているように見えて仕方がありませんでした。
まあ、身近にいる人間がもしかすると罪を犯しているかもしれない、と感じたときに見て見ぬふりをしたいと思うのも人間の性なのかもしれません。それは私にも理解できます。しかし、ジャニー氏の場合、罪を犯している期間がかなり長く、それに伴い犠牲者の数も増加してしまいました。
やはり見て見ぬふりをしていた人たちの罪は重いと言わなわくてはなりません。この事件には多くの被害者が存在しているだけではなく、多くの加害者も存在しているのだと認識するところから再出発(もしできるのならですが)できるのではないでしょうか。
この事件を通して、本当に人間というのはいつ被害者になるかわかりませんが、またいつ加害者になってしまうかもわからないことを実感しました。人間たるもの、気合を入れて生きていく必要がありますね。