連日の報道でロシアのプーチン大統領がおかしい、認知能力がかなり衰えていると言われています。戦争がいけないのは誰でもわかっていることだと思いますが、彼のやりたいことは一体何なのか、私には不思議でたまりません。
人道回廊を設置してウクライナ国民を避難させる取り決めをしても、そこに向かって攻撃を仕掛ける、休戦協定を結ぼうと両国が会談をしているにもかかわらず、攻撃を緩めないなど、ただ暴れまわってウクライナという国全体を痛めつけたいように見えます。
身近だから、おかしくても気づかない?
諸外国から見るとプーチンはおかしいとわかるのに、ロシア国内の彼の取り巻きにはそれがわからなくなっているのでしょうか。人は本当に自分がおかしくなっているとき、それを自覚できないようです。プーチンの暴挙が本当におかしいものであったとしても、彼の勢いに押されて取り巻きやロシアの政府はおかしいと感じるすきもないのではないでしょうか。
一緒にするのもどうかと思いますが、プーチンの暴走を見ていると、私の母が病気のために段々と壊れていった時のことを思い出します。私の母は6年前に全身にガンが転移した状態になりましたが、最後は妄想と幻覚、幻聴の世界の中で生きていました。
母が完全に壊れたと認められるまで、私はさんざん揺れていました。母が普通ではないと思った次の瞬間には、大丈夫、いつもの母だと思い込もうとしました。
ついに母は普通の病院の環境にいながら、工場の音がうるさいと訴え続けるようになり、自分は監禁されていると思い込み、脱走を試みたり警察に通報をしたりし続けるようになりました。私のことは、母を監禁している病院の手先だと思っていたようです。
どんなに言葉で説明しても、母は納得せず、おとなしくベッドに寝ていることはできませんでした。常に病院の職員に反抗し続け、ときには点滴のチューブを引きちぎりました。それとともに身体の痛みが増して、結局は薬で眠らされることになったのです。
正直言って反抗し続け、私のことを敵視する母に毎日会いに行くのは苦痛でしかありませんでした。薬で強制的に眠らされて初めて、私は病院に堂々と行けるようになりました。
早くしないと手遅れになるかも
現在のロシア政府の人々はかつての私と同じように、プーチンは正しい判断をしていると無条件に思う反面、彼は壊れてしまい暴走しているのだと認めつつあるのかもしれません。それを思うと気の毒でもありますが、同時に一般人と一国の大統領との影響力の違いを感じずにはいられません。
プーチンが壊れてしまったと誰もが認めて、何とかできたときにはロシアとウクライナ両国でとんでもない数の人々が亡くなるか、生きていても故郷を追われることになるでしょう。
プーチンを止めるには暗殺という物騒な手段しかないのでしょうか。緊急入院でもしてもらって、その間に彼に正気を取り戻してもらうことができないのか、と考えてしまいます。母が壊れてもそれは私たち家族の問題でしたが、プーチンが壊れてしまうと影響は計り知れません。
人は皆、自分や自分に身近な者が壊れてもなかなかそれに気付けないのだということをもっと知るべきです。明らかに国の指導者がおかしいと誰もが感じているのに、何もできないなんておかしいと私は思っています。