夫の家と実家の間で

家族

昨日の敷地内同居についての記事の続きのようなものを書こうと思います。夫の実家の敷地に住んでいるといっても、私の場合は実家も同じ市内にあり、里帰りをするのに苦労はありませんでした。

夫の実家と私の実家は同じ市内

よく結婚してから夫の実家と自分の実家の間で苦労をする人がいますが、夫には両親はなく、いたのは弟と祖母だけでした。だから介護が重なる心配ははじめからありませんでした。祖母の具合が悪くなったとき、まだ実家の母は60代だったので私のことを心配してくれたくらいです。

うまい具合に年代がズレていたことと夫の実家と私の実家が近かったので、負担はとても軽かったと思いますが、結果としては3人の人が自分の周りからいなくなったわけですから、多少は思うところがありました。

でも今考えると、夫の実家だから嫌だとか自分の実家は許せるとか、そんなことはなかったようです。嫌なものは等しく嫌だったと思います(家族の誰かが具合を悪くして、入院したりするとどんな人でも心が重くなると思います)。

良い思い出も悪い思い出も

でも、そんな間にもずっと嫌な思い、悲しい思いをしていたわけではなく、後から思い出すと心が暖かくなる瞬間がありました。

例えば私の母は79歳のときに身体中ががんに侵されてしまい、幻覚や幻視に悩まされていました。いつも自分が誰かに狙われているというようなことばかり言っていました。私はそれを聞いているだけでも、気が重くて嫌でしたが、ある日突然いつもの母の顔に戻って、こんなことを言いました。

もう、暗くなるから気を付けて帰りなさい。また明日ね。

それを聞いて、ずいぶん嬉しい気持ちになったことを5年たった今でもまだ覚えています。

夫の祖母も亡くなる直前は精神状態が普通ではなかったようで、自分だけのけ者にされていると思いこんでいるように見えました。でも、私に小遣いをやろうと言ってきたり、おやつを作ってくれたり楽しい思い出もありました。

今は強い思いが残っていない

3人は祖母、父、母の順番で亡くなりました。最後に亡くなったのは母ですが、それでも5年たってしまいました。祖母は亡くなってからは20年がたちます。

母が亡くなったときに初めて、本当にみんな死んでしまったな、と思いました(次は自分の番だと思ったのです)。亡くなったからといって思い出が美化されることはありませんが、チラホラとあった嫌なことも今は残ってはいません。

私は夫の祖母について、怖いとか面倒だと思ったことがありました(急にもう死んだほ方がいい、などと言われて泣かれると怖かったし、相手をするのが面倒だと感じました)。母ががんで入院したときにも、母を見ているのが辛い、嫌だと感じ、そんな感情を持ったことに罪の意識を持ちました。

でも今は夫の実家と自分の実家、どちらにも強い思いがありません。

また、実家は父と母が亡くなった後に弟が引っ越ししたため、売りに出されました。つまりなくなってしまったのです。ずっとそこにあると思っていた実家もなくなることがあるのです。状況はドンドン変わって行くので、自分の思いも変わっていっても当然です。

感情は永遠ではないから

今実家と夫の家の間で悩んでいる人もいるかもしれません。自分の実家の方を大切にしたいと思っている人もいるでしょう。でも、その感情もいつまでも続くものではないので、気にしなくても良いと思います。

所詮実家というものは出ていくことが前提です。無事に成長して出ていくのは実家のご両親にとっても喜ばしいことのはずです。実家を出ていった人はどちらを大切にするかではなく、どちらに対してもその時々でできることをしていくしかないと思います。

夫の家も実家もいつかは関係なくなります。最後に大切なのは自分の家になるのです。私も自分がこんな思いになるとは、予想もできませんでした。

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