先日新聞を読んでいたら、主婦が外で働かないと生涯で確か2億円以上の損失になると書いてありました。私は専業主婦になってかなり長いので、収入がない期間も長いです。確かに夫1人の収入では心もとないとは感じていたので、へぇ~、と納得して記事を読みました。
私は積極的専業主婦ではない
その記事が掲載されてから、1カ月以上はたっていると思いますが、今でも一般の人からの専業主婦に対する投書がポツポツと掲載されています。みなさん、精一杯子育てをするために、自ら専業主婦をえらんだ人ばかりで、自分のえらんだ生き方を否定されたくないようでした。
確かに自分を否定されたら嫌になりますが、外で働かないのだから、収入がないのは事実です。
それから子どものことですが、たとえ専業主婦であっても、心ここにあらずという状態が決してないとはいえません。家にいれば必ず子どもと真摯に向かい合っていると思うのは誤りです。
私は大した考えがあって専業主婦になったのではありません。あらゆることが面倒になってしまったのです。
主婦はいろいろと面倒だ
外で働いて、家に帰ってきて1度も座らずに夕食を作らなければならないこと、
子どもが生まれたら、自分で保育園を探さなくてはならないこと、
父や母や祖母が年老いてきて助けが必要になること、
夫が長男なのでお盆やお彼岸の準備があることなど、
私にとってはどれも何かをしながらできることではありませんでした。
1度パートをしたときに、うっかりお盆のときに勤務をいれてしまい、夫に文句をいわれたことがありました。それくらいは考えてやってくれ、といわれたときにも、思ったことは「面倒だ」ということだけでした。
もう、それなら私は家にいるから、稼ぐのはあんたに任せる、という心境になってしまいました。世の中にはいくつものことをこなせない人間もいます。仕方がないです。
子育てに関しては、自分なりには一生懸命やったつもりでしたが、このような心がけなのでうまく行かなかったのかも知れません。次女は3年ほど引きこもっています。
本当は女性も働いた方が、家計は安泰
次女は家にいつでも母親がいる状況はよかった、心強かったといってもらいましたが、果たして本当にそうなのか、当の私が疑問に感じているので、働きたい人は無理に家にいる必要はないと思います。大黒柱も1本より2本の方が強いに決まっています。私は中学2年のときに、父が脳卒中で倒れて働けなくなりました。そのときから母が働いて家計を支えるようになりましたが、やはり大黒柱が細くなってしまった感は否めませんでした。
だから女性が働くことの意義は十分にわかっているはずなのに、面倒だといって働かないのは、夫から主婦としていろいろと要求されるので自分が追いついていけないことが大きいです。
正直いって、朝5時に起きて夫の弁当を作るだけでも、私にとっては大変です。家族の好みや健康を考えてご飯を作るのも、正直いって面倒でやりたくないです。
でも、もしかして本当に働くのを妨げているのは、私自身かもしれません。
私が主婦として有能でいたいと思うあまり、やりたくもない家事で縛られているのかもしれない、と今は思っています。こう考えると、主婦って何だか怖いです。主婦にこだわることで人生が狭くなってしまうかもしれないのです。本当に専業主婦は家族のためになるのか、私は疑問です。まあ、少なくとも家族は家事をしない分、楽ができるでしょうが…
これが専業主婦になって26年たつ私の実感です。