ジャニーズ事務所に所属しているタレントたちが、次々とCM出演の契約を打ち切られています。
最初は継続すると言っていた企業までもが、継続を断念すると発表。私はジャニーズ事務所のタレントの皆さんを好きでも嫌いでもありませんが、これは何か違うのではないかと思います。
なぜ被害者が割を食うのか?
経団連の偉い人も言っていましたが、所属タレントは被害者です。せっかく事務所が1年間は報酬を受け取らない、出演料などはすべてタレントの報酬になると言っているのに、これでは意味がありません。なぜ、被害者が経済的な制裁まで受けなくてはならないのでしょうか。
確かに所属タレントの全員が被害者ではないでしょう。中には加害者的側面を持っていたタレントもいたかもしれません。例えば性加害を見て見ぬふりをしたら、それはもう加害者と同じ位置にいることになるでしょう。
しかし、加害者的側面を持つに至ったのは、やはり事務所という狭い世界の中しか見えず、切り捨てられるのが怖かったということが大きく関係しているのではないでしょうか。加害者的だと思われるタレントもやはり被害者であることに変わりはないと思います。
契約打ち切りはトカゲのしっぽ切り
それを一斉に切り捨てるのは「我が社には関係ありません」と弁解をしているだけのように思われるのです。同じことがビッグモーターにも言えます。転職しようとしても、履歴書にビッグモーターの名前を書くとつつかれて、面接がうまくいかないそうです。
確かに社員1人ひとりが良識を持っていれば、と思われるのでしょうが、多分社員はその中で何とか生き抜くことに必死になっていたのだと思います。そこで生き抜くために、人としての良識は追いやられ、ビッグモーター内での良識だけが幅をきかせてしまったのでしょう。
私はもし、自分が同じ立場に立ったとしたら、1人だけ正論を述べる勇気は持てないような気がします。ジャニーズのタレントを、ビッグモーターの社員を非難する人は、そんなにみんな芯のあるぶれない正義感を持っているのでしょうか。私には、はなはだ疑わしいのです。
経済界の皆さんは、トカゲのしっぽ切りをしているだけではないでしょうか。しかし、ジャニーズのタレントの場合に限れば、かつては彼らのお陰で大きな利益を得られた人も多いでしょう。今、少しはそれを思い、見守ることをしても良いと私は思うのです。
乗り越えた先には明るい未来があると思う
今回のようなことは一生のうちに2度3度あることではないと思います。こんなときにどんな態度を取るかで、その人の本性が現れるのだと思います。
だから、心して乗り越えて欲しいと思います。きっと以前と変わらぬ態度で接してくれる相手もいることでしょう。本当に信頼できる人を見分けることができるのですから、きっと悪いことばかりではないはずです。
どうかジャニーズのタレントさんたち、ビッグモーターの社員さんたちに明るい未来がありますように、と願っています(私が言うのも変ですが…)。