誰も悪くないから、家族は難しい…ドラマ「しあわせは食べて寝て待て」団地で人は変わるのか

団地っ子 テレビ

私が見ているドラマ「しあわせは食べて寝て待て」に、大学受験を控えた弓ちゃんという名前の高校生がいます。

弓ちゃんは主人公の麦巻さとこと同じ団地に家族4人で住んでいます。私も24歳まで団地で生活していたのでわかりますが、団地は狭い、そして音も筒抜けです。しかも弓ちゃんは高校生になっても、弟と同じ部屋です。

誰も悪くないのに

夜遅くまで電気スタンドの明かりを頼りにして勉強している弓ちゃんですが、その明かりが弟の眠りの妨げになります。弟の「電気消してよ~」の訴えが弓ちゃんの気に障ります。まあ、弟の身になればこれは当然。眠りたいのに、明るくされるのは辛いですよね。特に育ち盛りの子どもなら尚更です。

もっと弓ちゃんの気に障るのは父親です。バカでかい音でテレビのお笑い番組かなんかを見て、バカでかい声で笑っている声が耳について仕方がないようです。

そして、それを注意してくれない母親のことも弓ちゃんは嫌になっています。仕方がないから自分で父親に抗議に行く。そして険悪なムードになるわけです。

これ、実は誰も悪くないのです。弟はもちろん、お父さんもお母さんもそして弓ちゃんも誰も悪くないです。お父さんは気が付かないだけ。ちょっと無神経なだけです。お母さんもそんなお父さんのことをわかっているから、注意するもの可愛そうだと思っているのではないでしょうか。

もしかして、注意してもムダだと思っているのかも…。まあ、1日仕事をして帰ってきて、家でテレビも見られないとなると、気の毒と言えば気の毒ですが。

誰も悪くないと言いましたが、それでも弓ちゃんは家に居場所がないと感じているし、家から出ていくために遠い関西の大学を受験したいと思っている…

誰かが決定的に悪いよりも、誰も悪くないのに、嫌な思いをする人がいる状態、ボタンをかけちがっているような状態の方が始末が悪いようです。誰も悪くないから、決定的な改善策がなかなか見つからないのでしょう(自分が変わろうとは思わない。だって自分は悪くないから)。

許せる頃には家族がいなくなっているかも

弓ちゃんが将来、今の状況を笑って思い出せるようになるかもしれませんが、そんなときにはすでにお父さんもお母さんもいなくなっているかもしれません。それでは誰も救われないですね。

ドラマを見ている間中、私は弓ちゃんとまったく状況が違ったのに、なぜか自分の子どもの頃のことをしきりと思い出しました。

私の家もボタンをかけちがったままだったのかな~。ずっとなんとなくギクシャクしていたし、最後まで団地の家は狭いから帰りたくないと思っていました。

それでも私の経験上、家族の中だけで煮詰まってしまったら、他の方向を見ることができるといいと思います。弓ちゃんがちょっと息抜きできるような方向。それがドラマの主人公・麦巻さとこなのかもしれません。

劇中、弓ちゃんのお母さんは麦巻さんに真剣な顔で「娘をよろしくお願いします」と挨拶に来ます。しかもお米券を持って。お母さんは、麦巻さんが弓ちゃんにとっての息抜きになる存在だと、わかっているのかもしれませんね。

舞台が団地なのも良いと思う

このドラマの主人公・麦巻さとこは一生付き合わなくてはならない病気になったことから、仕事を失い、住まいも変えざるを得なくなりました。いわばマイナスからの出発で団地に住みだしたわけですが、彼女もまた家族に複雑な思いを抱えているようです。

弓ちゃんだけでなく、麦巻さんが団地の中で出会う人々にどのように接して、どのような変化があるのか…これからも見守っていきたいと思います。それにしてもNHKって団地が好きなのでしょうか?

これは私個人の思いなのですが、同じ団地に住んでいるって、同じ家に住んでいるのとちょっと似ているような気がします。特に同じ棟に住んでいる人とは、もう家族みたいな気持ちになりました(だから団地の子は団地の子同士で遊んだものです)。

本当の家族ほどがんじがらめではないけど、赤の他人よりは近い、ちょうど良い関係が団地の中では作りやすいのかもしれません。麦巻さんの病気が発覚した後の住まいを団地に求めたというのは、なかなか良い選択だったのではないでしょうか。

まあ、実際に住んでいると良いことばかりではありませんでしたが…騒音問題とか水漏れ事故とかいろいろありましたから。

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