外に出るのが嫌だった子ども時代

stay home 生活

自粛が続く最近の生活の中で休校が続いているので、子どもたちのストレスも溜まっているようです。先日の新聞では、どうせ行くところがないからと朝起きてこなくなったり、急に泣き出したりする子どもたちの姿が紹介されていました。

強制的に校庭に出された私

この場合、子どもたちは外を求めているのではなくて、友だちと一緒に外に出る自由を求めているのだと思います。家の中でも外でも、自分の居場所は自分で決められる自由が子どもたちにも必要です。

私が小学生だったのは昭和45年から51年までですが、休み時間に教室や図書室にいると、外に出るように先生に注意されました。外で楽しく遊びましょう、と何度もいわれましたが、私は外で遊ぶのが少しも好きではなかったので、ずっと先生の言葉を無視していました。

何度目かの注意の後、強制的に校庭に出されましたが、何をして遊べばよいのかわからず、ただ立っていました。結局同じような子どもと、校庭の隅で立ち話をしたりしていました。

子どもだった私は、学校に通うことでいろいろと我慢をしていました。授業中座っていることにも我慢が必要でしたが、給食やトイレに行くという生活すべてに家とは違う我慢をしていたと思います。私はご飯のときに牛乳は飲みたくなかったし、学校のちょっと汚いトイレも嫌いでした。だから休み時間くらいは自分の居場所を自分で決めたかったです。

外に出られない子どもたち

今子どもたちが、かつて私が強制的に校庭に出されたように、強制的に家に閉じ込められている状態です。子ども時代の私は、学校に行かずにずっと家にいられたらな~、などと考えていましたが(折り紙をしたり本を読んだりしたかったです)、実際に学校に行けないと失うものも多いようです。

私が今考えても、子どもは学校に行くことで、我慢をしたり勉強したりするだけでなく、気分を変えたり、人間関係を学んでいたように思います。子どもにとって家は安全基地であるとよくいわれています。でも、冒険する場所があるから安全基地は価値があるので、ずっと閉じ込められているなら価値は下がってしまうでしょう。

励ますこともできない

今外に出られないのは、新型コロナウイルスのせいだと多くの子どもたちは理解して、我慢しているでしょう。子どもたちのために大人として、せめて励ましの言葉を贈りたいですが、まったく先が見えないので、それもできません。

これだけ長く自粛生活が続いた経験は私たち大人にもありませんから、いつまで頑張ればよいのかがわからないのです。自分も不安だから、励ましの言葉が嘘っぽくなりそうで、口に出せません。

大人ができること

せめてこの経験を生かして、大人の代表として政府は感染症対策を充実させて欲しいです。それが早めに感染症の流行を抑え込み、普通の生活を守ることにつながるはずです。休校になったときはどうするのかを、マニュアルにして置くことも必要だと思います。

そして将来、子どもたちがこの経験で、不利になることがないように私のような普通の大人が見守っていかないといけないと思います。大人はすぐに若者にレッテルを貼りたがりますが、間違ってもコロナ世代などと呼ぶことがないように気を付けたいです。

現在27歳の長女はゆとり教育を受けた世代だったので、何かと「ゆとり世代」といわれました。ゆとり世代なのは子どもの責任ではありません。それはゆとり教育を実施した大人の責任です。これと同じで休校が長引いて、いろいろな面で影響が出てもそれは子どもの責任ではないということを、私たちは忘れないようにしたいです。

早く子どもたちだけでなく、大人も自分で自分の居場所を決められる、自由な生活が帰って来て欲しいです。

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