りんごちゃんの性別

新聞を読んでいたら、ものまね芸人のりんごちゃんの記事が載っていて興味深く読みました。

りんごちゃんに賛同

もうご存知の人も多いでしょうが、りんごちゃんはかわいい女性の格好をしていますが、武田鉄矢さんや大友康平さんのものまねをします。そのギャップも含めて楽しい芸だと思います。

喋っているときのりんごちゃんは高めの声です。ゆっくりおっとりと喋るので、女性としても違和感はありません（あくまで個人の感想です）。しかしものまねのときは、本来の男らしい声です。

性別を聞かれることも多いのですが、「りんごちゃんは、りんごちゃんです（朝日新聞9月13日朝刊より）」と答えているということです。

私はこれはとても良い答えだと思います。私も常々、男性と女性はきっぱりと2つに分けられるものではないと感じていました。

誰の中にも男女の要素が同居している

例えば女性がケンカが強いと、少し前までは周りの大人にたしなめられたものです。それは女らしくないというわけです。しかし反対に男性がケンカに弱いと、それもたしなめられたのです。男らしくないとはっぱをかけられた人も多かったのではないでしょうか。

ケンカに強い弱いは、体力や腕力を除くと後は性格の問題ではないでしょうか。どうしても相手に負けたくないと強く思う性格なら、おのずとケンカに強くなるのでしょう。すると、ケンカに強い弱いは、性別ではなく性格の問題です。

性格は個人によって違います。ケンカが強いことが男性の証であるなら、どんな人でも多少は男性の要素を持っているのだと思います。そして女性の要素も同時に持っているはずです。

だからケンカが強くても、小動物をかわいがる、料理が好きだという人が存在するのでしょう（どうも例えがうまくなくて申し訳ないです）。人によって男性の要素と女性の要素の割合が違うため、世の中にはいろいろな人が存在して、面白いことになるのです。

りんごちゃんはお手本になる

男性か女性かにこだわるなら、自分というものにこだわった方が、生きていて自分が楽しいし、周りにいる人も楽しくなるのだと思います。

りんごちゃんはその良い例になっています。これからどのように生きていこうかと迷っている人のお手本になれる人だと思います。

今まで何人もテレビには生物学的には男性だけど、心は女性だという人が登場していました。その人たちはみな、女性であることにこだわった美しい人たちでした（または美しく装っていました）。

それが私にはなぜか痛々しく感じられたのです。美しくあることに女性としての存在意義をかけているような気がしました。それはあるがままの自分を受け入れていないように思えました。

女性は美しくなければ生きていけないわけではありません。私も与えられたものだけで、がんばって生きています。

りんごちゃんは勇気もくれる？

りんごちゃんは自分を受け入れて生きていけるようになるまで、たくさん悩んだそうです。自分は自分と胸を張って言えるようになるまでは、辛い思いをしたこともあったはずです。自分を受け入れてできたのが、今のりんごちゃんなのでしょう。

悩んだ末に、性別にこだわらない生き方を見せてくれるりんごちゃんを見ていると気持ちが良いです。どんなふうに見られても構わないとも言っている彼女は、これからいよいよ年齢を重ねていく不安でいっぱいの私に勇気を与えてくれる存在でもあります。

よろしくお願いします。