夫が今年度から自治会の役員をすることになりました。以前引き受けた班長とは違い、今回は地区の衛生委員から始まり、副組長、組長(我が家の地域では自治会の組というくくりの下に班があります)まですることがすでに決まっているため、すべて終了するまでに5~6年はかかります。
今まではコロナを警戒して総会などは一切なかったのですが、今年度はコロナ禍の前のように開催されることになりました。そして、組の総会のときは改まった服装で出席するようにとのお達しがあったのです。昨日(4月2日)が総会だったのですが、夫は出席するためにわざわざ数年ぶりにスーツを新調しました。
スーツで出席することに抵抗感
そういえば私もかつてPTA総会に出席するためにスーツを買ったことがありました。そのときも、今も私には納得できない思いがあります。だって、例え安価なものでもスーツはそんなに容易く買えるものではありません。特に男性用はその傾向があると思います。
私は、スーツを買うか買わないかはあくまで自分で決めたいです。PTAも自治会も役員をやるというのは、いわばボランティアのようなものです。そのボランティアのために、なぜスーツを買わなくてはならないのか、と私は考えてしまうのです。スーツを持っている人は着用しても良いですが、持っていない人はジャケットを羽織れば良い、と少しゆるやかにしても良いのではないでしょうか。
PTA総会のときは、私はわざわざ会長に「どうしてもスーツでなくてはいけませんか?」と聞きました。すると会長はこう言ったのです。
普段の服装とはデニムのことですか?それは避けてください。デニムはもともと労働着だったものです。教育の場への敬意を表すためにも、改まった服装・スーツなどを着用してください。
スーツ着用よりも先に考えることがあるだろう
PTAも自治会も、最近では役員の担い手がいないと話題になるほどです。少しでも無駄を見直し、労力を省いて楽にできるようにと工夫をしているところも多いでしょう。私がPTA総会に出席しなくてはならなかったのは、もう10年も前のことですが、自治会では未だに同じようなことを言っているわけです。少し驚きました。
総会というのは、その組織の最初の一歩です。スーツ着用と要求することが、一歩目からハードルを上げることになりはしないでしょうか。少なくとも私にはなりました。まあ、普段と変わらない顔ぶれが揃うからこそ、服装だけでも改めて、気持ちを引き締める目的があることは私にも理解できるのですが…
しかし、現在のところ、PTAでも自治会でもまずは参加してもらうことに目的を置くべきです。新しいメンバーを迎えないことには、どんな組織でも先細りして、終いには消滅してしまうでしょう。まあ、いろいろな意味でコロナ禍の前と同じ状態に戻っているのは、良いことなのかもしれませんね。コロナくらいでは常識はなかなか変わらなかったということでしょう。
これから、昨日1回だけ着用したスーツをこれからクリーニングに出しに行きます。わざわざウォッシャブルタイプを買ったのに、型くずれすると嫌だと夫が言うためです。どうせ買い物に行くついでではありますが、何となくモヤモヤします。