お雛様を出すときにいつも気になっていたのが、半紙が入った赤い箱です。必要ないけれど、何だか捨てにくくてお雛様の側にしまっておいたのでしょう。結婚式当日にいただいたものです。
結婚式当日にいただいた半紙
箱は式場で用意してくれましたが、半紙は夫の実家の近所の人たち(つまり現在の家のご近所さんたち)が持ってきました。ちゃんと熨斗がついているため、何の意味があるのか側にいた人に尋ねた記憶がありますが、その人もはっきりとはわからないようでした。「結婚した後に使うんじゃない?例えば少しだけお菓子をお持たせするときとか、お金を包むときとか…」と言っていました。
ネットで調べると「おため」とか「おうつり」などという名前で、結婚や結納のお祝いのお返しとして半紙を贈ることがあるそうです。昔、半紙は日常生活でよく使う消耗品だったため、お返しに半紙はおかしなことではありませんでした。
私はお祝いをいただく立場だったため、なぜご近所さんたちから半紙をいただいたのか、ちょっと疑問でしたが、とにかく半紙の箱を持ち帰り、ずっと保管し続けたのです。
結婚したのが1991年ですから32年間も保管したわけです。その間引っ越しもしましたが、律儀に半紙を持って今の家に来たことになります。今に至るまで、半紙を使い切ろうと考えなかったわけではありません。
半紙を使う場面がない…
本来の半紙の使い方、お菓子のお持たせや少額のお金を包む機会にはあまり恵まれませんでした。そもそも主婦業に慣れていなかった私には、お客様がもう帰る、というときにそれではこれをお持ち帰り下さいとお菓子を包むのは至難の技で、レジ袋に入れた方が早かったのです。
使う機会がないなと思っているうちに、余った半紙は32年間放置されてしまったわけです。もう今度の資源ごみの収集に出そうと思いましたが、その収集日までにはまだ10日以上もあります。
ネットで半紙は油を吸い取ることもできるし、水垢を落とすこともできるとあったため、ダメ元で挑戦してみました。以前半紙はペーパータオルに比べて固くて使いにくいと思っていましたが、32年の月日が私を変えたのでしょうか?思ったほど気になりませんでした。そこそこ油や水を吸ってくれるため、ウェスの代わりくらい(本当はウェスの方が良い…)にはなると思います。
何だか消費のために消費しているようで、半紙には申し訳ないのですが、何もせずに捨てるよりは、自分の気が済むため、できる限り半紙を使って行きたいと思います。
処分しにくいものでも、時間が解決することもある
結婚式に関連するものは、なぜか処分するのが悪いような気がしてなかなか取り掛かることができませんでしたが、これで大体のものは処分が終わります。
私はキャンドルサービスのときに使った大きなろうそくも随分長い間持っていました。停電のときに使えるのではないかと思っていたのですが、実際に東日本大震災のときの計画停電で使ったところ、特にメリットがなく、仏壇のろうそくで十分だとわかり、処分しました(ろうそくの背が高すぎると、暗く感じます。仏壇のろうそくの方が明るく周りを照らせたと思います)。
もちろん結婚記念日にろうそくに火を灯すことはなかったのですが、捨てて夫に冷たいとか薄情だと思われたくなかったのかもしれません。結婚祝いが入っていたのし袋も、ゴミとして捨てるのが申し訳ないような気がして、結婚後数年経ってから、やっと捨てることができたのです。
いろいろと思いがあった結婚式関連のものですが、こうして処分できるということは、それだけ長い時間が流れたということだと思います。後は写真ですね。結婚写真はもう見返すこともないため、置いておいても仕方がないと思うのですが…(しかも夫の従兄弟の結婚写真まであるから、何とかしたいです)。
まあ、小さな1歩でも前進には変わりありませんよね。