夫の弟は精神も身体も病にかかり、休職を余儀なくされました。休職中には脳梗塞の発作を起こして、長期入院したこともありました。結局彼は1年半以上の休職していましたが、そのまま退職することになったため、住んでいた借り上げ社宅からも立ち退かなくてはならなくなったのです。
その弟の引っ越しが昨日無事に終了しました。もちろん夫は早朝から軽トラックを運転して東京都内の弟の住まいに行き、引っ越しの手伝いをしたわけです。また、疲れて帰ってくると文句ばかり言うんだろうな、と心配していたら案の定でした。
夫の文句が止まらない
引っ越しのときは電気やガスの変更手続きもしなくてはなりません。それを弟はスマホからしたそうですが、住所を入力するとはじかれてしまいうまくいかなかったそうです。このままでは当日中に電気が開通しない、どうしようと言うことになってしまいました。
結局は住所が少しだけ違ったようで(1区と1街区でも、違うとはじかれてしまい、手続きができないそうです)、管理事務所に正しい住所を確認してから入力すると問題なく手続きできました。夫はすぐに正しい住所を確認しろと弟に言ったのに、弟はそれをしなかったそうです。それが夫には気に入らなかったようでずいぶんと文句を言っていました。
自分じゃ何もできないんだから、他人の言うことも聞けって言うんだ!
また、弟が床を掃除するのにコロコロ(粘着クリーナー)が欲しいと言ったこと、パンを買ったときに甘いパンを2つ買ったことなどが文句の対象になっていました。弟は精神の病になる前から、買い物依存の傾向がありました。また、休職中に糖尿病の診断も受けています。
きっと夫は弟の今あるもので何とかしようとしない姿勢、糖尿病も患っているのに甘いものばかり食べたがる自分に甘い姿勢を夫は怒りたかったのだと思います。
しかし、夫の気持ちは弟に通じないだろうと私は思っています。私が聞かされていても、反感を覚えるだけです。弟はもっとそうだと思うのです。
夫が怒ると事態は一層悪くなるような気がする
すごい剣幕で怒られると、人間は反射的に自分を閉ざしてしまうのではないでしょうか。怒りのパワーから自分を守りたいからです。そうして何も耳に入ってこなくなると思います。
弟がコロコロが欲しいと言ったなら(私はそれくらいは買っても良いと思う)、今あるもので何とかしようと直接言えば良かったのです。それに弟が反対するなら「そういうことばかりしているから、部屋がもので溢れて、経済的にも苦しくなったんだろう」と言えば、弟も話しを聞かざるを得なかったでしょう。
弟に冷静に話をするのは、夫にとって大変な仕事だと思います。しかし、それができないのなら最初から弟に対して、あれもやってやる、これもやってやると言わなければ良いのです。いくら引っ越しを手伝ってくれたとしても、頭ごなしに怒られては弟も困るでしょう。彼にしてみれば、これから自分はコロコロも買ってはいけないのか、好きなパンを食べてはいけないのかと暗い嫌な気持ちになるに違いありません。
夫にしても側にいて気になれば、つい口を出してしまうでしょうが、もともと見ていなければ口の出しようもありません。少し距離を開ければお互いが楽になれるのに、と思うのです。しかし、夫にしてみれば距離を開けている間に弟の状況がもっとひどくなりはしないかと心配でたまらない様子です。今度は借金でも作られたら、と思うと気が気でないのでしょう。
夫に今必要なのは
夫は弟がしたことの責任をすべて取ろうとしているのかもしれませんが、人間できることとできないことがあります。弟を救うために我が家が一文無しになったら、今度何かあったときはどうやって責任を取るのでしょうか。
夫に大切なのは、できないことはできないと言い、言った後は姿勢を変えないことだと思います。我が家のある地域はまだまだ昔ながら気風が残っていて、長男はみんなの面倒を見るのが当然と思っているふしがあります。
夫は弟のことに関して、すぐに「俺が悪いと思われる」とか「これじゃあ俺の立場がない」と言います。夫は世間の目を気にして、弟の尻拭いをしようとしているのか、とも感じられます。夫が大切なのは家族でも自分でもなく、もしかすると世間なのかと思ってしまうのです。世間は私たちに何をしてくれるわけでもありません。そんなものを気にしないで、夫には本当に大切なものを見つめて欲しいです。
まあ、弟も夫の手助けに対して、もう結構とは言わないので、やはり2人は共依存の関係なのかも、と思います。せっかく無事に引っ越しが終わったのですから、とりあえずお疲れ様でしたと言いたいですが、昨日から文句を連発されていて、それも言えませんでした。
本当にこれからどうなるのでしょうか。弟が持病あり、無職の54歳であることには変わりありませんから、まだまだいろいろありそうです。私ももっと文句を聞かなくてはならないのでしょうか?ちょっと自信がありません。