私は専業主婦のせいか、次女に接している時間が長く、感情の浮き沈みなどがとても気になります。夫の方は仕事でいないときもあるためか、それほど気にしていないように見えます。
夫の家庭環境
義母は夫(夫にとっての父)を早く亡くしたため、姑(夫にとっての祖母)と向き合う時間が多くなりました。もともと折り合いがあまり良くなかった2人の関係はますます悪化して、義母は心の病を患うことになったのです。
義母は結果として夫がまだ学生だった21歳のときに亡くなってしまいました。理由は私も聞かないし、夫もはっきりとは言いませんが、周りの人からの噂が少しずつ耳に入り、私は義母の死の理由を察して行きました。
夫は義母については一言だけ「おふくろも弱かったんだ」と言っていました。最初に聞いたときにはずいぶんと冷たいと感じましたが、今考えると夫も複雑な気持ちだったと思います。
夫にとって祖母は自分を育ててくれた大切な人でした。祖母を悪く言うことはできなかったでしょう。
夫は変わらない
最近、夫は本当は気を使っていないのではなく、あえて変わらない態度でいるのかもしれないと考えることもあります。夫と私が両方気を使っていると、それが次女の負担になるかもしれません。次女はいつも変わらない態度で接してもらうことで安心できるような気がするのです。
心はどこからが健康で、どこからが病なのかがわかりにくいと思います。誰でも心の浮き沈みやイライラは経験しているはずです。それをすぐに病だと決めつけないし、ましてや人から指摘されたら不愉快になるか、かえって頑なになってしまうでしょう。
でも、自分自身は家族に何か不調があると不安になります。原因を特定して、それを解消したいと思うはずです。家族の様子がおかしい、何かが変わってしまったときに心の病のせいにしたら、いっときは納得できるのではないでしょうか。
不安があると原因を見つけたくなるので、余計に決めつけをしたくなるのだと思います。その決めつけをせずに、変わらない態度でいようと思ってもなかなかできるものではありません。夫のような態度でいられることは貴重なのだと実感しています。
こんなのも良いかもしれない
私が見ていることを書いているだけなので、夫の本当の気持ちはわかりません。でも、どんな状態であってもそれが次女の個性ですから、それを受け入れることが大切なのだと思います。変わらない態度で接することは、相手を受け入れることにつながるような気がします(だから次女が安心できるように思うのです)。
私はつい育て方が悪かった、などと考えたくなりますが、それもきっとズレた考えなのでしょう。親が子どものすべてをコントロールして、自分や世間に都合の良い人間を作ることはできないはずだからです。