かつて私は統合失調症となった同級生に、リハビリも兼ねて話し相手になって欲しい、と言われたことがあります。結局それは続かず、結局関係を打ち切ってしまったことがありました。
私が感じた疑問とは
話し相手とは言うものの、結局はその同級生の言うことを一方的に聞かされるのです。内容はどんどんエスカレートしていきました。私には同級生の話がすべて幻覚や幻聴の結果であるように思え、付き合うのが辛くなりました。
電話の回数は増え、1日に数回話に付き合うこともありました。通話時間も長くなり、負担感は増すばかりでした。そのとき、夫は私にこう言いました。
親でもきょうだいでもないんだから、そんな電話出なくてもいいし、それでも相手がかけてくるなら、もうかけてこないでとはっきり拒絶すればいい。お前がそこまでやらなくてもいいんだ。お前は悪くないよ。
その言葉に後押しされるように、私は同級生の電話に出ることを止めました。はっきりもう、電話をかけてこないでとも伝えました。人を切り捨てる真似をしたのですから、罪悪感はありましたが、それ以上に電話が怖くなり、数カ月はビクビクしていました。
しかし、そんなときから、私にはる疑問が生じていました。親やきょうだいなら、逃げてはいけないのか、ずっと付き合わなくてはならないのか、ということです。
夫と弟にはある程度の距離が必要
今、夫は逃げることなく弟のために動いているし、話にも付き合っていますが、昨日のように、弟が怒りに任せて電話を切ったりすると、もう動揺してしまいます。夫には弟が自死したら、という根深い恐怖があるようです。
私が見る限り、弟にそんな心配はないと思われますが、夫にはそれがわからないようです。そして、心配のあまりわけのわからないことまで言い出す始末です。昨日ももし弟が死んだら、俺が悪者にされてしまう、と言っていましたが、一体それは誰に、どこで悪者にされるのかと私は不思議に思ったのでした。
確かに私が同級生にしたように、夫が弟を切り捨てることはできないでしょう。夫と弟を見ていると、だからこそ、精神的に一線を引く気持ちでいた方が良いと思いました。夫と弟は近すぎて、お互いが見えなくなっているようです。だから、ぶつかる回数も増えるのでしょう。
昨日は見ているだけで、夫もおかしくなるのではないかと不安にされました。夫は自分の母親が自死したことについて、その気質を弟が受け継いでいるというようなことを口にしていましたが、それを言うなら自分も受け継いでいるのです。
ぜひ、夫にはこれはできるけど、〇〇は無理だな、とできないこともキチンと弟に伝えられるようになって欲しいです。あれもこれも全部やってやる、というようなことばかり言っているのは、お互いのためにならないと思います。長く付き合うきょうだいだから、時には距離をとってお互いを守ることも必要ではないでしょうか。