昨夜、NHK・BSの番組「偉人たちの健康診断」でベートーベンが悩まされていた難聴について放送していました。
誤解していたのは、私だけ?
ベートーベンに親しみが湧いて、つい番組を見てしまいました。私もかつて、2回も突発性難聴になり、点滴をするために通院をしたのです。私は突発性難聴になると、音が聞こえなくなるのだと思っていました。
ある朝、気が付いたらずいぶんと長い時間耳鳴りが止まりませんでした。私は朝5時に起床しますが、昼を過ぎても耳鳴りは止まらず、あまりのうるささに耳鼻科に駆け込みました。その何年も前に一緒にPTAの役員をしていた人が突発性難聴になり、最初の症状は耳鳴りだったと聞いたことがありました。それを覚えていたため、念の為に、と思ったことも医者に行った理由です(普段は腰が重くて、中々行かない)。
耳鳴りが聞こえるのは、外の音が聞こえないから
突発性難聴と診断されて、聴力が落ちているから耳鳴りが大きく聞こえるようになったことを説明されました。耳鳴りは自分の中の音ですから、外の音がよく聞こえる聴力の正常な人はそれほど気にならないのです。年を取ると耳鳴りに悩む人が増えるのは、加齢で音を感じる細胞が減ってしまうためです。
誰でも多少は耳鳴りの経験があるでしょうが、長い時間の耳鳴りは苦痛でしかありません。耳を塞ごうが、場所を変えようが耳鳴りは自分についてくるからです。静かな場所の方が、耳鳴りが気になるので、夜眠る前には、本当に苦労しました。
耳鳴りを、放っておかないで!
突発性難聴は血流が悪くなることで、音を感じる細胞が壊れてしまうことが原因だそうです。ステロイド剤のほかに血行をよくするビタミン剤を飲み、効き目が少ないようなら点滴をするのが共通した治療法のようです。原因は疲労やストレス、睡眠不足といわれていますが、糖尿病の人がなることもあるので、結局なんで突発性難聴になるのかはよくわかっていないのかもしれません。
私が突発性難聴になった頃は、娘が通う中学校でPTAの役員をやっていました。ちょうど学年が変わる頃で、新しい役員を決めるために忙しくしていました。これがストレスになったのかどうかは、私には何ともいえません。
放っておくと本当に聴力を失ってしまう場合があるので、おかしいと思ったら早めに治療を開始するべきです。2週間以内なら、聴力が失われることはほとんどないそうです。ベートーベンも最初は耳鳴りに苦しんだようです。彼の場合は現代でも、かなりの難病(若いのに音を感じる細胞が壊れてしまう病気が現代でもあるそうです)でしたが、難病かどうかは診察を受けないことにはわかりません。耳鳴りを軽く見ないで、ぜひ診察を受けましょう。
知っておくことが、治療につながるはず
2回続けて突発性難聴になったときは、とても落ち込みました。でも、それから7年近く経ちますが、もう突発性難聴にはなっていません。いつでも、誰でもなる可能性がある病気ですから、こんな病気があるのだということは知っておいても損はありません。
突発性難聴はうるさいです。聞こえなくて、静かになると思ったら、大間違いです。
近頃耳鳴りがするという人は、ぜひ、気を付けてくださいね。