いつも楽しく読んでいるブログ「お茶のいっぷく」。今回はこの記事がまるで他人事に思えませんでした。それは職場の人にお金を借りるだけ借りて姿を消してしまったと言う女性の話です。
身近にもいた!
私の母にも、このような知り合いの女性がいました。私の同級生の母でもあり、一時期は一緒の職場で働き、同じ宗教を信じる仲間でもありました。とても明るくて社交的でおしゃれだった知り合いは、お金のことに頓着せず、いつもあるだけ使ってしまうようでした。
夫はきちんとした会社員でしたが、自分は専業主婦には飽き足らず、保険の外交員をしていて、それで大量の洋服が必要だったという事情がありました(現在はどうだかわかりませんが、母の話によると、当時の女性外交員は客の前で同じ服を着てはいけないと言われていたそうです)。
私の母は父が病で倒れて働けなくなったために、自分が働く必要に迫られ、ほんの短い期間でしたが保険の外交員をしていたため、この女性と同僚になったのです。母は家庭の事情を皆に話していたため、私の実家の家計が苦しいことは周知の事実でしたが、女性は母にも数回借金を申し込んできました。
母は断固借金を断ったが
金額は3万円。今から30年以上前、女手1本で家計を支えている身に3万円は大金でした。もちろん、母は即座に断ったそうですが、家が近所(同じ団地に住んでいました)のこともあり、借金の申込みはしつこく、その上それが何度に渡りました。
母はずっと女性のことを警戒していましたが、そのうち周りの誰もが女性のことを警戒するようになりました。中には数回に渡り、3万円ずつ貸した人もいたそうですが、ほとんど返金はなかったということです。そして返金のないまま亡くなってしまった人もいたそうです。
これは母の死後、日記に書かれていました。母は、借金を踏み倒した女性のことを怒っていました(自分は踏み倒されていないのに)。晩年、こんなことで怒っていた母は、誰に言うわけにもいかず、1人で日記に思いを吐き出していたのだと思うと、私までため息が出てしまいました。
母の最後は病気で苦しかったと思います。もっと別のことに神経を使って欲しかった、楽しい思いをして欲しかったと娘としては思うのです。母は自分と違って要領が良いその女性のことを妬ましく思っていたのでしょうか?
人間ってよくわからないと思った
面白いのは、母の知り合いの女性は借金をしたからと言って、逃げも隠れもしていないことです。まったく悪びれる様子はなく、母が最後に入院したときも見舞いに来てくれました。私のことも、まるで子ども時代のように〇〇ちゃんと呼んでくれました。
にこやかに、母と自分は仲良しだったのよ~、と言っている女性の顔を見ていると、私はわけがわからなくなってしまいました。「お茶のいっぷく」の記事のように、方々から借金をして返せずに姿をくらます方が、まだ理解できます。
自分の親と同世代の方ですが、一体女性の頭の中はどうなっているのか、覗いてみたいような、覗いたら怖いような何とも言えない気持ちになりました。
先程も書いた通り、母とその女性は同じ宗教の信者でもありました。女性は借金を繰り返し、母はそれを怒って悪口ばかり言う関係でした。宗教って一体なんだろう、とも考えさせられるのです。