8月26日、北九州市のコストコで、駐車中の車内に放置された0歳児が亡くなりました。現場には両親がいたということですが、0歳児は買い物に連れて行ってもらえなかったのでしょうか。どうしても『なぜ』と思ってしまいます。
30年前からずっと問題だった
私の娘たちが乳幼児だった30年ほど前から、車の中に放置されて亡くなる事故はありました。そのとき、私はこんなに自動車を運転することが一般的になったことは、未だかつてないことだから、まだみんな注意すべき点がわかっていないのだ、と思っていました。
当時からメディアでの注意喚起も活発に行われている印象でしたから、数年もすればこんな事故は起こらなくなると思っていたのです。しかし、あれから30年ほど経つのに、事故は決してなくなりません。
私が買い物に通っているスーパーでは、毎年夏になると「お子様を車の中に取り残すと、命の危険となる可能性があります。お買い物はお子様とご一緒にお願いします」というような店内放送を欠かさずしています。その放送では、発見した場合は係員に知らせるか、場合によっては110番通報をお願いしますとまで言っています。
買い物客本位のスーパーとしては、とても強い口調だと思います。そのスーパーでは子どもが車内に取り残されたと言う話は聞きませんが、日本全体としてはこのような事故が減っていないということは、注意喚起がなされるべき人に届いていないということです。
注意喚起が届いていないのでは?
いくらメディアでの報道で注意喚起を促しても、心に刻みつけるのはこのような事故を痛ましいと感じている人だけでしょう。そもそも関心がない人にとっては、どんな注意喚起も素通りしてしまうはずです。
駐車場で係員が巡回でもできれば良いと思いますが、それでは駐車場を設けている施設の負担が大きくなりすぎますし、たとえ取り残されている子どもを発見できたとしても、車は施錠されているでしょうから、救出には時間がかかってしまいます。
自動車メーカーなどで、誰かが取り残されたままで施錠をするとブザーがなるような仕組みを作れないものでしょうか。幼稚園や保育園などのバスではそういうシステムが導入される話も聞きますから、同じような仕組みを自家用車にも適用できれば…と思います。
注意喚起も非難も子どもを救わないと思う
注意喚起など、保育者の良心に訴えかけるだけでは、この問題は解決できないような気がしてなりません。子どもを車内に置いて買い物に行くような人は子どもを作るなという意見もあるようですが、そんなことを言っても何の解決にもならないでしょう。
だって、現にそういう人が子どもを作っているわけですから、親をどうにかしようとする前に、まずは子どもを助けることを考えなくてはなりません。それに親としての適性は、子どもを産んでからでないとわからない場合も多々あります。
自動車を変えられないなら、警察が一斉取締を考えて欲しいです。よくスピード違反では行っていますよね。あれと同じで、子どもを残して車のロックをした時点で、違反キップを切れば良いでしょう。
とにかく別の角度から問題解決を計らない限り、このままずっと少子化に悩む日本で、車内で子どもが命を落とすことになりかねません。なんとかしないといけないです。