久しぶりに白髪染めをしないでいると、他にも同じような人がいるのだろうと思うようになり、昨日はかなり検索をしました。いろいろな人(普通の主婦もいれば、ファッション関係の仕事の人もいました)が自分はこんなふうに白髪染めを辞めて、こんな経緯で自然な白髪交じりの髪の毛になっているのだということを発信していましたが、どの情報にも共通した信念がありました。
白髪染めを辞めるために、きれいな肌と洗練されたファッションが必要?
それが、自然な白髪交じりの髪の毛でいると、どうしても老けて見られるし、不潔な感じになる、というものです。これを回避するためには、髪の手入れを入念に行うだけでなく、肌もきれいに保ち、ファッションにも気を使わなくてはいけない、とどの情報にも書いてあったわけです。
男性が白髪染めを辞めるときも、こんなに気を使っているのでしょうか。私にはどうも、女性に対してだけ、このようなことが言われるような気がします。これは若くてきれいな女性にもっとも価値があると男性だけでなく、女性も思っていることの証明になるのではないでしょうか。
年齢を重ねたことの象徴である白髪を認めるためには、肌の手入れやファッションなど、他のことに気を使って、白髪によって受けるダメージ(老けて見える、不潔に見える)を回避するべきだと言われているように感じられて仕方がありません。
白髪染めを辞めて、身体や財布の状態を回復させたいと思っている人も多いはずです。それなのに、肌の手入れをしろとか、ファッションに気を使えと言われたら、かえって面倒だと思ってしまうのではないでしょうか。
白髪であっても、きれいでなくても放っておくのが礼儀
人はそれぞれ優先順位の付け方が違います。見た目を整えるために、投資を惜しまない人もいれば、それ以外のことに投資をしたいと考える人もいます。自分の優先順位が高いからといって、それを他人に押し付けるのは間違っていると私は思います。
私は白髪染めをする前に、よく実家の母に染めた方が良いと言われていました。白髪染めの料金がもったいないと答えた私に、母は本気で怒っていました。
それくらいのお金は出しなさいよ。女だったら、そういうことにかけるお金はもったいないと思わないはずだよ。
しかし、私はこう思います。自分で料金を負担する気がないなら(当たり前ですが…)、単に白髪染めでも人に絶対にするべきだと言わない方が良いです。それにもし、私が白髪染めで強いアレルギー反応を起こしても、母にはそれを代わることができないし、責任も取れないでしょう。母は私が白髪染めの料金がもったいないといった時点で、「そう?じゃあ仕方がないわね~」と話を終わらせるべきだったのです。
親である母に言われたことでも、このように反感を持つのに、赤の他人に白髪のことを言われたら、腹が立って当然です。それは、同じ立場にあるはずの白髪染めを辞めた人の発信する情報(白髪染めを辞めても、老けて見えてはいけない、不潔に見えてはいけない)でも同じです。
ただ見守るのが良いのでは?
白髪は老けて見えるとは言っても、白髪が増えて気になる年齢は、大体の場合、もう若者とは言えません。老けて見えても仕方がないし、老けて見えるのがそんなに悪いことでしょうか?無事に生きている場合、私たちは必ず年を取ります。
また、白髪が不潔に見えるというのも、わけがわかりません。黒い髪の中に白髪が混ざっている状態が不潔に見えるのかとも思いますが、私にはほとんど言いがかりとしか思えません。この移行期間が不潔に見えるのなら、それは必ず過ぎ去るものですから、見ている人が気にしないようにするしかないでしょう。
若者も思春期に入る頃、ニキビができたり急に太ったりしますが、それをまったくなくしてしまうわけにはいきません。思春期は大人になるための移行期間であり、成長には必要なことです。いつかは過ぎ去ると思って、待つしかないわけです。だからあえて思春期の若者に「ニキビひどいね~」などとは言わないはずです。思春期はすべての大人が通り過ぎた道だし、後輩にも礼儀が必要です。白髪に対しても、移行期間を見守る気持ちが必要だと思います(誰もが似たような道を通るはずです)。
化粧をしないショートカットのちびのおばさんが白髪頭になるには、まだまだ風当たりが強いのかな…と考えると、ちょっとため息が出そうです。夫(白髪がほとんどない)などはこんなことを言っています。
ママだけが老けて見えるとかわいそうだから、俺も髪を脱色して白髪風にしようかな~。
余計なお世話。腹が立つ!やはり自分の老いを受け入れるときは、神経が過敏になるのかもしれません。白髪だけでなくエイジング問題全般については、意見を求められない限りは、黙って見守る姿勢が一番良いのではないでしょうか。