電話が鳴るたびにドキドキする

固定電話

脳梗塞のリハビリのために入院している夫の弟から電話がありました。午前中に自宅に電話があったのですが、私は買い物に出ていて、電話を取ることができませんでした。

その後、またかかってくるかと思いましたが、結局夫が仕事から帰宅するまで電話は鳴りませんでした。夫に電話の件を伝えると、職場にいるときに携帯にかかってきたと言います。

まさかの退院宣言

何の用事だったのかと夫に聞くと(また、郵便を出して欲しいとか、車の定期点検をしたいとかそんな要求があるのかと思ったのです)、夫はこう応えました。

夫

病院でトラブルを起こしたらしい。もう、退院するって言ってる。

夫は不愉快なので話したくないと言っていましたが、弟の行動が病院側にとっては好ましくないことで、注意をされたようなのです。

弟がどんな行動をしたのかはわかりませんが、長期滞在をするのが目的の病院なので、持ち込んではいけないものもあるし、電話をかけて良いエリアも決められています。そういったルール違反をしたのだと思いますが、注意された弟は逆ギレ、もう退院すると言い張ったのです。

病気のせい?自分の立ち位置がわからない弟

病気のせいもあるでしょうが、弟は自分の状況がよくわかっていないようで、少し足が不自由だけど一人暮らしを今まで通り続けられると思っているようです。

しかし、私や夫が見たところ、弟は一人で歩けるとは言っても、甚だ心細い限りでした。例えばスーパーの中など、少し人通りがあるところでは怖いのではないかと思いました。あれでは、一人で買い物をするのも大変なはずです。

医師も順調に回復をしているが、脳梗塞という病気の性質上、3カ月くらいは病院の中で様子を見た方が良いので、あともう少し入院して欲しいと言っていました。脳梗塞は一度発作を起こすと、3カ月くらいはとても再発しやすい病気だということです。

しかも再発したときの方が、病状が悪くなることが多く、再発で命を落とす人もいるそうです。弟の脳梗塞は少し特殊な原因(椎骨動脈という首の辺りにある大きな血管が避けてしまったことが原因です)で起こったため、特に注意をした方が良いのでしょう。

医師はこのような説明を実は弟にハッキリとはしていませんでした。弟が精神的な病を患っていることは医師も知っていますから、説明をすることで、弟が再発という言葉に反応してヤケになったり、やる気を失ってしまうことがないように、と考えたのかもしれません。

何とか収まったけど…

結局、そんな身体で一人暮らしに戻ったら、心配で度々様子を見に行く必要が出てきます。そんなことになったら、俺も困る(弟が住んでいるのは東京都内で私たちは埼玉県内に住んでいるので、様子を見るには往復で3時間近くかかります)と夫が何度も弟に言い聞かせて、退院は思いとどまってもらいました。

こうして無事にことが収まったのですが、以来夫は電話が鳴るたびに嫌だ嫌だと大騒ぎをするようになりました。私も電話が鳴るたびにドキドキするし、身構えてしまいます。病気の人を抱えるということは、お金だけでなく心もすり減ってしまうのだと久しぶりに実感しました(母や夫が入院していたこともあるので、初めての経験ではありません)。

それにしても、兄弟の気安さがあるとは言え、弟は一切自分の治療にかかる費用の心配をしていません。お金については何も言わないのです。弟は限度額適用認定証さえ取れば、大丈夫と思っているのでしょうか。

病気のせいで、考えられなくなっているのかもしれませんが、いち早く職場に連絡して限度額適用認定証を取ってくれ、と言ったのは弟です。かなりハッキリと物事を考えられていると私は思います。

お礼を言ってくれ、感謝をしてくれとは言いませんが、もし感謝の気持ちが少しでもあるなら、自分が起こしたトラブルで病院を勝手に退院するとは言えないはずです。そんなことをしたら、転院するのに私たちが費やした時間や費用はまったくの無駄になってしまいます。

ちゃんと病気を治して、もとの生活に戻るのが私たちにとっても一番のお礼です。そしてもう2度と同じことがないように、生活を立て直して欲しいです。

気付きもあった

もう何年もうつ病で休職を繰り返し、引きこもりの状態になっていた弟にとって病院での暮らし(大部屋)は確かにきついでしょう。引きこもりの人にとって大切なのは健康であり、もしものときのお金であることが弟を見ていてよくわかりました。

もう何度も書いていますが、我が家の次女は引きこもって5年目になります。将来次女が何に備えれば良いのか、弟は大切なことを私たちに教えてくれたのかもしれません。

しかし1人のはずだった引きこもり。いつの間にか増えていたのでビックリです。

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よろしくお願いします。

コメント

  1. はと より:

    ほんとに仰る通りですよね、若くて元気なうちは引きこもっていてもあまり問題になる事はないでしょう、親もまだ元気で働いているでしょうし。

    年がいけば病気になるリスクも高くなります、いつまでも親が元気でいるわけではないですし
    収入も十分ではなくなってきます、それを考えるとやはり何か考えなくてはと思います。

    プライベートな話で恐縮ですが、次女さんは国民年金は納めていらっしゃるのでしょうか、うちの息子は猶予にしていて、そのうち納めようとは思っていますが、それなりの額になっているので将来のためとは思いつつも躊躇ってしまいます。

    • yumikoneko より:

      はとさん、こんにちは。

      国民年金は納めています。
      次女は高校卒業後、一度は進学したので、もともと卒業するまでは親が肩代わりしようと考えていました(夫が)。
      出費としては大きいですよね。でも、私は夫が払うと言っているんだから、良いかな~くらいの考えです。

      実は私の実家でも弟が引きこもり状態になり、その時は母が国民年金を負担していました。
      それを見ていたため、私たち夫婦も少し子どもの国民年金を負担することに抵抗がなかったのかもしれません。

      弟は数年で就職し、50歳を過ぎてからですが、結婚もしました。今では幸せそうです。
      事態が良くなるか悪くなるかはわかりませんが、少なくとも動いていくことだけは確かです。
      そのうち良いことがあるかもしれない、と思いながら支払っています。

      それでは、また!

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